S&P500とは? 構成銘柄や投資方法をわかりやすく解説

S&P500

米国への投資方法として個別銘柄の他に、S&P500に興味を持つ人もいるでしょう。S&P500は多くの一般投資家・機関投資家が注目する株価指数です。アメリカの大型株の動きを観察する指数として使われ、S&P500に連動する成果を狙う金融商品もあります。

この記事ではS&P500の指数算出の方法、構成銘柄などの基本情報についてわかりやすく解説し、S&P500に投資する方法も紹介します。米国投資を検討している方は、参考資料として役立ててみてください。

S&P500の概要

S&P500は数ある株価指数のなかでも知名度が高く、世界的に注目されています。どのように算出されるのかについて解説します。

S&P500とは米国の株価指数の一種

S&P500を簡潔に説明すると、ニューヨーク証券取引所やナスダックなどに上場している企業のなかから、時価総額の高い500銘柄を集めて、その株価を基に算出される指数です。S&Pとは米国の格付け会社の「スタンダード&プアーズ」のことで、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出しています。

500銘柄の株価を、浮動株調整後の時価総額比率で加重平均し、指数化したものがS&P500です。アメリカの大型株の動きを表す指数として、世界的に広く知られています。

S&P500の起源は、1923年にスタンダード・プアーズ社が発表した指数です。現在の形での算出は1957年から始まり、60年以上の歴史があります。

S&P500の長期チャート

S&P500の動きを1957年からの長期チャートで見てみましょう。

https://www.kabutore.biz/shisu/sp500.html

2001年頃のITバブル崩壊、2008年のリーマンショックなどの暴落がありながらも、S&P500は長期的に見ると右肩上がりで推移しています。直近では2020年の新型コロナショックもありましたが、5カ月ほどで価格を持ち直し、史上最高値を更新しました。

近年の上昇については、巨大なハイテク企業がけん引したものと考えられます。

S&P500の構成銘柄

S&P500を構成する銘柄のうち、上位のものは下記のとおりです。

ティッカー銘柄名保有比率(%)
AAPLアップル5.98
MSFTマイクロソフト5.82
AMZNアマゾン3.86
GOOGLアルファベット(クラスA)3.80
FBフェイスブック2.13
GOOGアルファベット(クラスC)2.06
TSLAテスラ1.73
BRKBバークシャー・ハサウェイ1.39
JPMJPモルガン・チェース1.36
NVDAエヌビディア1.34
※2021年10月4日時点

アメリカの大企業500社ということで、現在はいわゆる「GAFA」を中心とした情報技術企業が上位を占めています。アルファベットはGoogleの親会社のことです。上記のTOP10の保有比率を足すと、およそ30%になります。

TOP10以外には、コカ・コーラやP&Gといった消費財メーカー、ジョンソン&ジョンソンやファイザーなどの医薬品・医療機器メーカー、ウォルマートやホームデポなどの小売業なども含まれています。いずれもGAFA同様に世界的なリーディングカンパニーで、広く知られている存在です。

S&P500に組み入れられるには、いくつかの条件をクリアしなくてはなりません。

・米国企業であること
・時価総額で53億ドル以上あること
・流動性が高く、浮動株が発行済株式総数の 50% 以上あること
・四期連続で黒字であること

構成銘柄は常に同じではなく、定期的に変更されます。テスラがS&P500に登録されたのは2020年の12月でした。

NYダウやNASDAQ100との違い

アメリカの株価指数と言えば、NYダウやNASDAQ100も有名です。まずNYダウの正式名称は「ダウ・ジョーンズ工業株平均株価」であり、ニューヨーク証券取引所やナスダックの上場企業のうち、厳選された30銘柄で構成される指数です。1896年に算出がスタートし、125年以上の歴史があります。

NYダウの算出方法は「株価平均型」であり、構成銘柄の株価を銘柄数で割り、単純な平均を出してから調整しているのが特徴です。S&P500やNASDAQ100は時価総額の加重平均を用いるため、時価総額の高い銘柄の動きに引っ張られやすい傾向があります。一方で構成銘柄数はS&P500の方が多く、リスク分散ではメリットがあると言えます。

NASDAQ100は1985年にナスダック社による算出が開始された指数で、時価総額の大きいハイテク系の企業の株を中心に構成されています。NASDAQ100は米国以外の企業も対象となり、4期連続の黒字の必要がなく、場合によっては赤字企業も対象となるのがS&P500との違いです。

新興企業の経営初期は積極的な投資によって一時的に赤字になることもあります。赤字でもイノベーションを起こす可能性のある企業をすぐ取り入れられるのがNASDAQ100のメリットです。

S&P500の直近の動向と今後の見通し

短期的な大きな課題は、やはり新型コロナウイルス感染症です。新たな変異種の誕生などの懸念がある一方で、ワクチンの普及や新たな飲み薬の開発など、収束も見えてきました。大規模な金融緩和政策も当面は継続される見通しです。

巨大なハイテク企業が世界経済をけん引する状態に対し、規制が検討されているものの、現時点では継続するものと考えられます。また今後EVへのシフトが進むと、テスラをはじめとする自動車関連の企業にもプラスに働きます。

市場関係者はアメリカ経済について短期的には期待感が強く、ポジティブな見通しを持つ意見が見られます。「クレディ・スイス」はS&P500の予想を引き上げました。

ただしバイデン政権は増税と所得再分配へと舵を切るプランを立てており、内容によっては景気や株価へネガティブな影響をもたらす可能性もあります。またアメリカFRB(連邦準備制度理事会)は2022年に利上げを開始するとしており、この影響も注意する必要があります。

S&P500に投資する4つのメリット

S&P500に投資する方法として、投資信託やETFがあります。あのウォーレン・バフェットも注目する投資方法であり、具体的なメリットは下記のとおりです。

個別銘柄より分散投資がしやすい

アメリカを代表する500の銘柄に間接的に投資することになります。個別銘柄をそれぞれ買い付けるよりも、簡単に分散投資が可能です。

個別銘柄で分散投資をするなら、業種やセクターなどに気を配りつつポートフォリオを組むことになります。またアメリカだけではバランスが悪いと考えるなら、他国の株式も調べて購入しなくてはなりません。

S&P500の場合、米国だけではリスクが高いと考える場合の対処も簡単です。日本やヨーロッパなどのファンドを追加すれば、世界的な分散投資になります。

時代に合った銘柄が組み込まれる

S&P500の構成銘柄は固定ではなく、定期的に見直しが実施されます。1980年代にグーグル、アマゾン、フェイスブックは存在せず、当然S&P500にも入っていませんでした。しかし現在はいずれもS&P500の主力といえる存在です。

その時代に合った銘柄が選定され、投資家が何もしなくても自動的に組み込まれます。銘柄の発掘や入れ替えなどを行わずに、成長が期待できる株へ投資できます。

少額投資ができる

投資信託の最低買付額は現在低くなっており、安い場合では毎月100円からの買付ができます。経済的に無理なく、お小遣いの範囲で気軽に投資を始められます。

運用コストが安い

S&P500の動きに連動した成果を狙う投資信託やETFは、「インデックス型」に分類されます。インデックス型の商品は、ファンド側で銘柄選定や売買をする必要がありません。ファンドマネージャーなどの人件費や運用の手間がかからないので、コストとなる信託報酬が安いのも特徴です。

運用コストは安いほど投資のパフォーマンスにプラスに働き、長期で見た場合の影響も大きいです。

S&P500に投資するときの注意点3つ

S&P500への投資はメリットだけでなくデメリットもあります。以下の3点に注意しましょう。

市場平均を超えるリターンは得られない

インデックス型は、市場平均のリターンを狙う金融商品です。よってS&P500の平均を超えるリターンは得られません。

さらに大きな利益を狙うなら、個別銘柄投資を行う必要があります。

短期間で大きな利益を得るのは難しい

S&P500を構成する幅広い銘柄に間接的に投資することで、リスクが減少するのと同時にリターンも限定されることになります。個別銘柄投資のように、短期間の売買で大きな利益を狙う投資スタイルではありません。数年・数十年といった単位での資産形成を目指すのに向いています。

銘柄選定のスキルを得られない

S&P500の市場に投資するスタイルなので、個別銘柄の良し悪しは基本的に判断しません。よってS&P500に投資するだけでは、銘柄を選ぶスキルを身に付けるのは難しいです。

銘柄を見極める力をつけたいなら、S&P500を構成する銘柄の値動きや情報を調べてみてはいかがでしょうか。S&P500の平均を上回る値上がりを記録した銘柄、配当がより多い銘柄、注目トピックのある銘柄を見つけられるかもしれません。

S&P500に投資する具体的な方法

S&P500に投資する方法として、投資信託とETFがあります。どのような金融商品なのか、概要を解説します。

投資信託

投資信託とは、投資家から集めたお金をファンドとして運用し、株式や債券などに投資して成果を狙う金融商品です。

S&P500に連動する投資信託の銘柄を選んで買い付けます。株式やFXのような複雑な注文方法もないので、初心者でも簡単に買付ができます。

また積立投資もでき、毎月(SBI証券などは毎週・毎日も可能)一定の金額でコツコツ買付ができるので、資金が少なくても問題ありません。

S&P500に連動する投資信託のファンドの主要なものは下記のとおりです。

銘柄名取り扱う主な証券会社
eMAXIS Slim(米国S&P500)[作成者1] SBI証券、楽天証券、マネックス証券など
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド[作成者2] SBI証券、マネックス証券、岡三オンライン証券など
iFree S&P500インデックス[作成者3] SBI証券、マネックス証券、松井証券など

ETF

ETFとは上場投資信託のことで、さまざまな指数に連動する金融商品です。株式の他に、債権、REIT、コモディティ(商品)の指数に連動する銘柄もあります。

ETFは株式のようにリアルタイムで売買できます。信託報酬が投資信託より低めなのもメリットです。S&P500に連動するETFの具体例は下記のとおりです。

銘柄名取引通貨
MAXIS米国株式(S&P500)上場投信日本円
iシェアーズS&P500米国株ETF日本円
バンガード・S&P500ETF米ドル
SPDR S&P 500 ETF米ドル

NISA・つみたてNISA

投資信託やETFの取引をするなら、非課税メリットのあるNISAやつみたてNISAの口座を利用するのも1つの手です。投資で得られた譲渡益や分配金には20.315%が課税されますが、NISAやつみたてNISAなら非課税になります。

ただし非課税の枠には上限があり、NISAの新規の投資は毎年120万円までで最長5年、つみたてNISAの新規投資は毎年40万円までで最長20年です。

なおETFを利用するならNISA、投資信託ならNISAまたはつみたてNISAを選ぶことになります。

iDeCo

iDeCoとは個人型確定拠出年金のことです。運用利益が非課税になる、毎月の積立金が所得控除になる、受け取る際には退職所得控除を受けられるなど、税金面で優遇されている制度です。iDeCoで運用する商品はさまざまですが、証券会社によってはS&P500の投資信託を選ぶことも可能です。

iDeCoの最大の注意点は、原則として60歳までお金を引き出せないことです。iDeCoの目的は主に老後のための資産形成であり、すぐに引き出せなくても問題ない金額に留めておくのが望ましいです。

まとめ

S&P500は米国の株価指数であり、時価総額の高い大企業から500銘柄ピックアップして構成されています。S&P500に投資するメリットとして、分散投資がしやすい、少額投資ができる、コストが安い、時代に合った銘柄が組み込まれるといった点が挙げられます。

S&P500に投資するなら、投資信託やETFを利用することになります。NISAやつみたてNISAの口座で非課税メリットを享受しながら投資することも可能です

(参考)

https://www.paypay-am.co.jp/feature/special/index_us/index.html
https://www.spglobal.com/spdji/jp/documents/research/research-an-introduction-to-sp-500-jpn.pdf
https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/products/239726/ishares-core-sp-500-etf
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/ranking/?kd=4&idx=%5EGSPC
https://www.ig.com/jp/news-and-trade-ideas/s_p500_4300_s-p500could-rise-to-4-300-in-2021–analyst-says-210225
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20210609/biz/00m/070/001000d
https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/rakuten_g/start/charm_mini_accumulation.html

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