半導体について
近年はコロナショックから世界で半導体不足の状況が続いています。「半導体」は「産業の米」ともいわれ、非常に重要な部品になります。電化製品は、ほぼ全ての商品に使われ、また車産業、太陽光発電設備やコンピューター産業にはなくてはならない部品です。今回は注目されている半導体銘柄で構成されている人気のETFを解説します。
Direxion Daily Semiconductor Bull 3X sharesの基本情報
半導体の設計、流通、製造、販売を手掛ける企業で構成されています。ICE半導体指数のパフォーマンスの3倍(300%)のパフォーマンスに連動し、同等の投資成果を目指すレバレッジ型のETFです。
ETF名の中に含まれる「BULL」というのは、雄牛を意味しています。投資界では強気相場に上昇するということを特徴とし、その反面、下落するときは、その幅が大きく一気に下落してしまいます。リスクが大きい分、上昇時の利益が大きくなるのがレバレッジの特徴です。
構成銘柄トップ10
・ブロードコム・リミテッド 9.34%
・クアルコム 7.87%
・エヌビディア 6.99%
・インテル 5.83%
・アドバンス・マイクロ・デバイセズ 5.06%
・マーベル・テクノロジー 4.77%
・ミクロン・テクノロジー 4.31%
・アプライド・マテリアル 4.15%
・LAM リサーチ 4.11%
・KLA コーポレーション 4.09%
世界中のセミコンダクターの製造、流通、販売を行う銘柄の中でパフォーマンス上位30社で構成されています。米国だけでなく、中国、台湾、オランダの企業も組み込まれています。
セクター割合
セミコンダクター 79.48%
セミコンダクター機材 20.52%
SOXLに投資するメリット・デメリット
メリット
レバレッジ型ETFですので、短期間の投資で大きな利益を狙えます。ICEセミコンダクターズ・インデックスの3倍の投資効果を目指しますので、指標がわずかに上昇しても、その3倍に利益が得られるチャンスがあります。
デメリット
同ETFは経費率手数料が割高であること。また、レバレッジ型のETFですので、リスクが大きく急落した場合はその分大きくマイナスとなってしまいます。
パフォーマンスとリターン率
1年トータルリターンはプラス249%と急成長しています。
(引用;Trading view Look first)
水色線は半導体参考指数のSOXを示しています。オレンジ線は比較TQQQです。TQQQはハイテクグロース株の同じくレバレッジETFを示しています。
リターン率は
3ヶ月;21.22%
3年;67.74%
5年;81.43%
かなり高いリターン率となっています。
株価直近1年間の動き
(引用;yahoo!finance)
株価過去5年の動き
(引用;yahoo!finance)
今後の予測
半導体は多くの企業で重要な部品のため、世界情勢や景気に大きく左右されます。そのため、この半導体銘柄で構成されるETFは景気敏感株で構成されているETFとなります。
今後の傾向としては、メタバースが一気に加速していく可能性があり、そのため処理能力の高い半導体、3Dゴーグル関連の機器やソフトウエア需要が増加する可能性があります。
同時に米国の金融緩和政策の利上げの前倒しや、加速も計画されていますので、注意していく必要はありますが、当面の需要上昇の状態が継続すると予測できるでしょう。
コメント