株価の底値を知らせるシグナル?フォロースルーデーとは何か

フォロースルーデーをご存じでしょうか。フォロースルーデー(Follow-through day)は、アメリカの投資家ウィリアムズ・J・オニールが「発見」した「現象」で、テクニカル分析などで使われる「仮説」のことです。株価の調整局面から上昇トレンドへ反転する際に見られるシグナルとして認識されています。本記事では、フォロースルーデーについて解説します。

目次

フォロースルーデーの定義

フォロースルーデーとは、発見者のオニールによると、「トレンドがダウンワードからアップワードに転じる際に生じるサインで、反発日から四日目以降に生じる、(S&P500やNASDAQ総合指数などの)インデックスが前日より1.7%以上上昇し、前日の出来高を上回る日のこと」です。なお、インデックスの上昇率については諸説あり、中には1%以上とするものもありますが、出来高については前日を上回る必要がある点が共通しています。

フォロースルーデーが「発生」すると、トレンドがアップワードに転じたという明確な「シグナル」となり、実際に株価が上昇するとされています。相場底打ちの予兆として、フォロースルーデーは重要視されているのです。

直近では2022年3月17日に「発生」?

そのフォロースルーデーですが、直近ではアメリカ現地時間の2022年3月17日に「発生」したと見られています。アメリカの経済紙インベスターズ・ビジネス・デイリーが伝えるところによると、S&P500とNASDAQ総合指数はいずれも今年に入ってから何度かキャピチュレーション局面を迎え、3月13日に底を打った後3月17日に前日から4%近く上昇し、ついにフォロースルーしたとしています。実際のところ、3月17日以降、本記事執筆時点(2022年3月24日)まで、S&P500もNASDAQ総合指数も、いずれもアップワードトレンドが続いているように見えます。

フォロースルーデーが出たら「グロース株」が「買い」

ところで、フォロースルーデーが出たら「グロース株」の「買い」がおすすめとされています。実際に人気のグロース株であるズームビデオコミュニケーションズ(NASDAQ: ZM)、Shopify(NYSE: SHOP)、Block(NYSE: SQ)、Etsy(NASDAQ: ETSY)、Netflix(NASDAQ: NFLX)などの銘柄がフォロースルーデーを起点に順調に値を上げています。

なお、フォロースルーデーは相場底打ちと株価のアップワードトレンドの始まりを知らせる「青信号」のようなものですが、絶対ではない点に注意する必要があります。よって、フォロースルーデーが来たからといって、一気に買いに走るのにはリスクが伴います。とはいえ、1900年代から今日までの米国株式市場の歴史において、ほとんどのブルマーケットがフォロースルーデーを起点に始まっているとされています。それゆえ、フォロースルーデーをひとつの重要な「シグナル」としてとらえても問題ないでしょう。

まとめ:他の指標と組み合わせて使うことが大切

この記事では、株価の調整局面から上昇トレンドへ反転する際に見られるシグナルであるフォロースルーデーについて詳しく解説しました。直近では、2022年3月17日に発生したとされており、シグナル発生後S&P500とNASDAQ総合指数はアップトレンドが続いています。

フォロースルーデーはグロース株の買いタイミングとされていますが、必ずしもアップトレンドの始まりを知らせる訳ではないことには注意が必要です。1つの指標だけで相場を予測するのではなく、他のファンダメンタルズやテクニカル指標などと合わせて判断することが必要でしょう。

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