高利回り米国株ETF「VYM」とは?構成銘柄やおすすめしないケースも紹介!

VYM

VYMをご存知ですか?VYMは、アメリカの大手投資アドバイザー企業のバンガードグループが2006年11月から組成・運用しているETF(上場投資信託)です。VYFは、高配当や安定性などから世界中の投資家の人気を集めています。本記事では、VYMの基本情報をVYMの構成銘柄などと共にお伝えします。

米国株ETF「VYM」の特徴

はじめに、VYM正式名称Vanguard High Dividend Yield ETF(バンガード・ハイ・ディビデンド・イールドETF)の基本情報をお伝えします。

VYMの概要

VYMは、FTSEハイ・ディビデンド・イールド指数との連動を目指して設計・組成されたETFです。FTSEハイ・ディビデンド・イールド指数は、ロンドン証券取引所傘下の投資管理会社FTSEラッセルが開発した投資インデックス(指数)で、平均以上の高配当利回りの株式で構成されています。

VYMも、平均以上の高配当利回りの株式でポートフォリオを構成し、実際に高配当の獲得を目指して運用されています。なお、VYMはアメリカ国内法人株式100%でポートフォリオを構成しています。

VYMの構成銘柄

では、実際にVYMの構成銘柄を見てみましょう。バンガードによると、2021年8月31日時点のVYMのポートフォリオ構成銘柄トップ10は以下となっています。

1. JPモルガンチェース 3.56%
2. ジョンソンエンドジョンソン 3.37%
3. ホームデポ 2.59%
4. プロクターアンドギャンブル 2.56%
5. バンク・オブ・アメリカ 2.33%
6. コムキャスト 2.05%
7. ファイザー 1.90%
8. シスコシステムズ 1.84%
9. エクソンモービル 1.71%
10. ベライゾン・コミュニケーションズ 1.69%

また、2021年8月31日時点の産業セクター別構成比率は以下となっています。

金融 22.1%
ヘルスケア 12.9%
生活必需品 12.8%
工業 10.1%
一般消費財 8.4%
ユティリティ 8.1%
テクノロジー 7.7%
通信 7.2%
エネルギー 6.2%
素材 4.5%

金融、ヘルスケア、生活必需品の3セクターで全体の47.8%を占める一方、テクノロジーには7.7%しか投資していません。VYMは、どちらかというと生活密着型の産業セクターへ投資して「手堅く配当を獲得する」オールドファッション的なETFであると言っていいでしょう。

成熟した業界の割安株が多い

また、VYMのポートフォリオは、成熟した業界の割安株が多いのも特徴のひとつです。VYMは金融セクターへ多く投資していることを上述しましたが、実際にJPモルガンチェース、バンク・オブ・アメリカ、ウェルスファーゴといった低PER株を狙って投資しています。

また、エクソンモービル、コカ・コーラ、ペプシコ、ウォルマート、AT&T、マクドナルドといった、アメリカを代表するアイコン企業にも多く投資しています。

VYMの価格推移

では、VYMの実際のパフォーマンスを見てみましょう。

ダウ工業平均、S&P500、ナスダックとの比較

ダウ工業平均、S&P500、ナスダックとの比較ですが、2020年1月から2021年9月までの株価上昇率はそれぞれ以下の通りです。

ダウ工業平均 22.57%
S&P500 39.72%
ナスダック 70.43%
VYM 20.04%

株価上昇率では、VYMのパフォーマンスはダウ工業平均、S&P500、ナスダックのいずれよりも低くなっています。VYMのポートフォリオが低PERの割安株を中心に構成されていることが理由でしょう。VYMが、キャピタルゲインよりもインカムゲインを狙ったETFであることがわかります。

上位10銘柄の平均予想PERは約16.001倍

また、VYMのポートフォリオ上位10銘柄の予想PERは以下のようになっています。

1. JPモルガンチェース 11.39
2. ジョンソンエンドジョンソン 17.82
3. ホームデポ 22.56
4. プロクターアンドギャンブル 24.22
5. バンク・オブ・アメリカ 12.9
6. コムキャスト 19.66
7. ファイザー 11.32
8. シスコシステムズ 17.16
9. エクソンモービル 12.6
10. ベライゾン・コミュニケーションズ 10.38

平均予想PERは16.001倍で、ダウ工業平均19.02、S&P50022.24、ナスダック33.22の、いずれも下回っています。VYMが、成熟した業界の割安株を狙って投資していることがわかります。

VYMはこんな人におすすめ

「手堅いETF」の代表例のようなVYMですが、どんな人におすすめなのでしょうか。

分散投資をしたい人

VYMがおすすめな人は、まずは分散投資をしたい人です。VYMは412銘柄で構成されており(2021年8月31日時点)、ポートフォリオが比較的広く分散されています。また、運用は基本的にパッシブで、パフォーマンスが安定しています。ボラティリティも相応に低いので、株価の浮き沈みに一喜一憂する必要もありません。

また、ポートフォリオの構成銘柄はアメリカ国内企業100%で、株式以外に投資していません。しかもアメリカを代表するアイコン企業に多く投資しており、リスクも総じて低くなっています。

高配当を目指す人

高配当を目指す人にもVYMはおすすめです。VYMはもともと平均以上の高配当利回りの株式でポートフォリオを構成し、実際に高配当の獲得を目指して運用されています。VYMの直近四半期の配当金1株当たり0.7523ドル、直近年間の配当金1株当たり2.9236ドル、配当利回り3.64%となっています(2020年9月28日に購入した場合)。

また、VYMは経費率が0.06%と安いのも魅力で、長期での運用を想定している人には特におすすめです(ちなみに類似ETFのインベスコ・S&P500ハイ・ディビデンド・ロー・ボラティリティETFの経費率は0.3%です)。

配当金を数多く貰いたい人

配当金を数多く貰いたい人にもVYMはおすすめです。VYMは、毎年3月から始まる四半期ごとの年4回(3月、6月、9月、12月)、配当金を現金で支払っています。日本国内の証券会社からVYMを購入した場合は、配当日ごとに証券会社の外国株式取引口座へ配当金が米ドルで振り込まれます。

VYMをおすすめしない人

一方、以下のタイプの人にはVYMをおすすめしません。

キャピタルゲインを狙っている人

上述した通り、VYMはキャピタルゲインよりもインカムゲインを狙ったETFです。キャピタルゲインをまったく狙っていないというわけではないのですが、株式投資におけるテンバガー銘柄(株価が10倍以上に値上がりする銘柄)のようなキャピタルゲインを得ることはほぼ不可能です。キャピタルゲインを狙うのであれば、やはり株式などの個別銘柄に投資する方がいいでしょう。

ハイテク株へ投資したい人

また、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)などのテック系企業へ投資したい人にもVYMをおすすめしません。VYMは、ポートフォリオ全体のわずか7.7%しかテクノロジーセクターに投資していません。テック系企業の他にも、AI、ロボティクス、クラウドコンピューティングといったハイテクセクターにもほとんど投資していません。また、ハイテク企業にありがちな無配当の企業にも、当然ながらまったく投資していません。

テック系企業への投資を望む人には、バンガードグループがテック系企業特化した「バンガード・インフォメーション・テクノロジーETF(VGT)」というETFを組成・運用しているので、そちらをおすすめします。

REIT(不動産)へ投資したい人

また、REIT(不動産)へ投資したい人にもVYMをおすすめしません。上述したように、VYMの投資先はアメリカ国内企業100%で、しかも株式100%です。よって、VYMを通じてREITや不動産などへ投資をすることはできません。

REITや不動産などへの投資を希望する人には、バンガードグループがREITや不動産に特化した「バンガード・リアルエステートETF(VNQ)」というETFを組成・運用しているので、そちらをおすすめします。

VYMの今後の見通し

VYMの今後の見通しですが、どうなるでしょうか。まず、直接影響を受けると予想されるのが、噂されているアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)によるテーパリングの実施です。金融緩和政策の縮小を意味するテーパリング(tapering)は、早ければ年内にも実施されると噂されており、株式市場への影響が懸念されています。

2014年1月に実施された前回のテーパリングでは、全世界の金融市場・株式市場が影響を受け、新興国の為替市場での現地通貨安と、世界中の株式市場が株価の下落に見舞われました。今回のテーパリングでも、株式市場が同様の状況を迎える可能性が高いと予想されています。

一方、VYMの投資先は成熟した業界の割安株が多く、比較的ボラティリティが低いものが多いです。それゆえ、ダウ工業平均やS&P500などよりも値下がり圧力を受ける可能性は低いと考えられます。テーパリング実施後も、VYMは致命的な影響を受けない可能性が高いでしょう。

VYMの取扱い証券会社

ところで、日本でVYMを取扱っている証券会社はどこでしょうか。本記事執筆時点(2021年9月28日)では、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、サクソバンク証券、IG証券による取扱いが確認できています。

なお、VYMを含む米国ETFの購入には外国株式取引口座の開設が必要です。外国株式取引口座の開設方法などにつきましては、各証券会社のホームページで確認してください。また、取引手数料も証券会社により違いますので、同様に各社のホームページで確認してください。

(参照サイト)
https://investor.vanguard.com/etf/profile/vym
https://www.morningstar.com/etfs/arcx/vym/portfolio
https://www.nasdaq.com/market-activity/funds-and-etfs/vym/dividend-history

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