人気の米国ETFを一挙紹介!運用の戦略と注意点は?

米国株投資が流行っていますが、手軽に投資をできるETFも人気です。そこで今回は人気のETFを紹介します。わかりやすく説明しますので是非参考にしてください。

目次

ETFとはそもそも何?

ETF(Exchange-Traded Fund)は、複数の資産や銘柄に投資するための取引所上場型の投資信託です。

ETFの目的は、投資家が簡単に幅広い資産クラスや市場に投資することを可能にすることにあります。ETFは株式や債券、商品、不動産など、さまざまな資産に投資することが可能です。投資家は、一つのETFを通じて複数の銘柄や資産に分散投資することができます。

ETFは、証券取引所で株式として売買されており、ETFのポートフォリオは、特定の指標や戦略に基づいて構成されるのが一般的です。

例えば、特定の株式指数(S&P 500や日経225など)に連動するETFや、特定のセクター(金融、テクノロジーなど)に特化したETFがあります。

ETFは、複数の銘柄や資産に一度に投資するため、分散投資の利点を享受することが可能です。

ETFは証券取引所で取引されるため、市場の営業時間中にいつでも売買することができます。

ETFは通常、他の投資信託に比べて低い運用費用(経費率)のも特徴です。

米国株ETFの基礎知識

ETFは日本にもありますが、総じてみると、米国のETFの方が利回りは高いです。米国は日本に比べて配当の高い株式が多いからでしょう。

米国株ETFの売買代金ランキングTop10-利回りはどうなっている?

米国株ETFの売買代金ランキングをまとめてみました。

SPDR S&P 500 ETF(SPY):S&P500に連動

引用:ブルームバーグ

SPDR S&P 500 ETF(SPY)は、アメリカの株式市場で最も広く使用されるETFの1つです。

SPDR S&P 500 ETFは、S&P 500株価指数に連動するように設計されています。S&P 500は、アメリカの主要な500銘柄からなる株価指数であり、広範な市場の代表です。

SPDR S&P 500 ETF(SPY)の利回り:1.44%

SPYのポートフォリオは、S&P 500株価指数の構成銘柄に基づいて構築されています。S&P 500は、主要な業種やセクターを代表する500銘柄を含んでおり、市場規模と流動性が高い銘柄が選択されているのが特徴です。SPYは、S&P 500の株価変動に連動するようにポートフォリオを調整します。

SPYは、S&P 500株価指数の広範な銘柄に投資するため、市場全体のパフォーマンスに連動が可能です。これにより、投資家は広範な市場リスクを分散することができます。

SPYは、他のアクティブなファンドや運用委託型ファンド(mutual fund)に比べて低い経費率です。SPYは、株式市場で高い流動性を持つため、需要と供給に基づいて価格が形成され、取引が簡単なのもメリットになるでしょう。。

iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV):S&P500に連動

引用:ブルームバーグ

iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV)は、アメリカの株式市場で最も広く使用されるETFの1つです。

iシェアーズ・コア S&P 500 ETFは、S&P 500株価指数に連動するように設計されています。

S&P 500は、アメリカの主要な500銘柄からなる株価指数なのです。

iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV)の利回り:1.57%

IVVのポートフォリオは、S&P 500株価指数の構成銘柄に基づいて構築されており、S&P 500は、主要な業種やセクターを代表する500銘柄を含んでおり、市場規模と流動性が高い銘柄が多いです。

IVVは、S&P 500株価指数の広範な銘柄に投資するため、市場全体のパフォーマンスを追跡します。これにより、投資家は広範な市場リスクを分散することが可能です。

また、他のアクティブなファンドや運用委託型ファンド(mutual fund)に比べて低い経費率を持っています。

バンガード・S&P 500 ETF(VOO):S&P500に連動

引用:ブルームバーグ

バンガード・S&P 500 ETF(VOO)は、アメリカの株式市場で広く利用されているETFの1つです。

バンガード・S&P 500 ETFは、S&P 500株価指数に連動するように設計されています。

バンガード・S&P 500 ETF(VOO)の利回り:1.55%

VOOのポートフォリオは、S&P 500株価指数の構成銘柄に基づいて構築されており、S&P 500は、主要な業種やセクターを代表する500銘柄を含んでおり、市場規模と流動性が高い銘柄が選択されてるのが特徴です。VOOは、S&P 500の株価変動に連動するようにポートフォリオを調整します。

VOOは、取引所上場型投資信託(ETF)です。ETFは、株式と同様に取引所で売買され、個別の株式として購入することができます。投資家は、証券取引所上でVOOの株式を売買することが可能です。また、VOOの取引所での流動性は高く、市場の営業時間中に即時に売買することができます。

VOOは、S&P 500株価指数の広範な銘柄に投資するため、市場全体のパフォーマンスを追跡するのが特徴です。これにより、投資家は広範な市場リスクを分散することができます。

 VOOは、バンガードが提供する低コストのETFの1つです。低い経費率を持ち、運用コストが削減されます。

バンガード・トータル・ストックマーケット ETF(VTI):米国全体をカバー

引用:ブルームバーグ

バンガード・トータル・ストックマーケット ETF(VTI)は、アメリカの株式市場全体をカバーするETFの1つです。

バンガード・トータル・ストックマーケット ETFは、米国の株式市場全体を代表する指数に連動するように設計されています。投資家に、幅広い市場のパフォーマンスに基づいた分散投資の機会を提供してくれるETFです。

バンガード・トータル・ストックマーケット ETF(VTI)の利回り:1.51%

VTIのポートフォリオは、CRSP US Total Market Indexに基づいて構築されています。この指数は、米国市場のほぼ全体をカバーし、大型株、中型株、小型株などの幅広い銘柄を含んでいるのが特徴です。VTIは、この指数に基づいて投資組成を調整します。

VTIは、取引所上場型投資信託(ETF)です。ETFは、株式と同様に取引所で売買され、個別の株式として購入することができます。投資家は、証券取引所上でVTIの株式を売買することが可能です。また、VTIの取引所での流動性は高く、市場の営業時間中に即時に売買することができます。

VTIは、CRSP US Total Market Indexに連動するため、米国市場の主要な株式に幅広く投資が可能です。これにより、投資家は幅広い市場リスクを分散することができます。

VTIは、バンガードが提供する低コストのETFの1つです。低い経費率を持ち、運用コストが削減されます。

パワーシェアーズ QQQ(QQQ):ナスダック100に連動

引用:ブルームバーグ

パワーシェアーズ QQQ(QQQ)は、ナスダック100指数に連動する取引所上場型ファンド(ETF)です。

QQQは、ナスダック100指数に連動するように設計されています。ナスダック100指数は、アメリカの主要な技術株や成長株など100銘柄からなる株価指数であり、主にテクノロジー関連の企業が含まれているのが特徴です。QQQは、投資家にナスダック100のパフォーマンスに基づいた市場への参加を提供します。

パワーシェアーズ QQQ(QQQ)の利回り:0.56%

QQQのポートフォリオは、ナスダック100指数の構成銘柄に基づいて構築されており、指数は、テクノロジー、通信、ヘルスケア、消費財、金融などのセクターをカバーしているのが特徴です。QQQは、ナスダック100指数の株価変動に連動するようにポートフォリオを調整します。

QQQは、ナスダック100指数の構成銘柄に投資するため、テクノロジーセクターや成長株に重点を置いているのが特徴です。テクノロジー関連の企業に投資したい投資家にとって、QQQは魅力的な選択肢となります。

ナスダック100指数は、成長性の高い企業を含んでいるため、QQQを通じてこれらの成長株に投資することが可能です。

バンガード・FTSE先進国市場(除く北米)ETF(VEA):先進国市場(北米を除く)に投資

引用:ブルームバーグ

バンガード・FTSE先進国市場(除く北米)ETF(VEA)は、米国の投資会社であるバンガードが提供する、先進国市場(北米を除く)に投資するための取引所上場型ファンド(ETF)です。

VEAは、北米以外の先進国市場に投資することを目的としています。投資家に、グローバルなポートフォリオを構築し、先進国市場の幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。

バンガード・FTSE先進国市場(除く北米)ETF(VEA)の利回り:1.38%

VEAのポートフォリオは、FTSE Developed All Cap ex US Indexに基づいて構築されています。この指数は、北米以外の先進国の主要な株式銘柄をカバーしているのが特徴です。

先進国市場への幅広い分散投資: VEAは、北米を除く先進国市場に投資するため、多様な銘柄に投資することでリスクを分散する機会を提供します。異なる地域や産業の銘柄にアクセスすることが可能です。

VEAは、バンガードが提供する低コストのETFの1つです。低い経費率を持ち、運用コストが削減されます。

グローバルな市場へのアクセス: VEAを通じて、北米以外の先進国市場の株式に投資することで、投資家はグローバルな市場の動向に参加することが可能です。

バンガード・米国バリューETF(VTV):米国のバリュー株に投資

引用:ブルームバーグ

バンガード・米国バリューETF(VTV)は、米国の投資会社であるバンガードが提供する、米国のバリュー株に投資するための取引所上場型ファンド(ETF)です。

VTVは、米国のバリュー株に投資することを目的としています。バリュー株は、相対的に低い株価と割安な評価基準を持つ株式を指しているのが特徴です。VTVは、このようなバリュー株への投資を通じて、投資家にバリュー戦略の利益を提供します。

バンガード・米国バリューETF(VTV)の利回り:2.39%

VTVのポートフォリオは、CRSP US Large Cap Value Indexに基づいて構築されており、。この指数は、米国の大型株バリュー株式の代表的な指数であり、バリュー指向の銘柄をカバーしているのが特徴でしょう。VTVは、この指数に基づいてポートフォリオを構築し、バリュー株式への投資を実施します。

VTVを通じて、バリュー株式に投資することで、バリュー戦略の特性やパフォーマンスに参加することができます。バリュー株は、成長株に比べて割安な評価基準を持つのが特徴です。

VTVは、米国の大型株バリュー株式に分散投資することで、個別銘柄リスクを軽減し、複数のバリュー銘柄への投資により、リスクを分散させることができます。

またVTVは、バンガードが提供する低コストのETFの1つです。

バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND):米国全体の債券に投資ができる

引用:ブルームバーグ

バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)は、米国の投資会社であるバンガードが提供する、米国の債券市場全体に分散投資するための取引所上場型ファンド(ETF)です。

BNDは、米国の債券市場全体に投資することを目的としています。債券は、企業や政府が発行する借り入れ証券であり、安定した収益を追求する投資家にとって魅力的な選択肢です。BNDは、投資家に債券市場のブロードな分散投資を提供します。

バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)の利回り:2.97%

BNDのポートフォリオは、ブルームバーグ・バークレイズ米国アグリゲート・フロート・アジャスト・インデックス(Bloomberg Barclays US Aggregate Float Adjusted Index)に基づいて構築されており、この指数は、米国の主要な債券セグメントを網羅し、政府債券、企業債券、マンション担保証券などの幅広い債券タイプを含んでいるのが特徴です。

BNDは、米国の債券市場全体に分散投資することで、投資家のリスクを分散します。異なる債券タイプや発行体に投資することで、ポートフォリオの安定性を向上させることができるのです。

債券は一般的に安定した収益を提供する傾向があります。BNDによる債券市場への投資は、定期的なクーポン利息や債券の満期による返済を通じて投資家に収益をもたらすのです。

iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG):米国の総合債券市場に分散投資

引用:ブルームバーグ

iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)は、ブラックロック(BlackRock)が提供する米国の総合債券市場に分散投資するための取引所上場型ファンド(ETF)です。

AGGは、米国の総合債券市場に投資することを目的としています。総合債券市場には、政府債券、企業債券、地方債券、マンション担保証券など、さまざまな債券タイプが含まれているのが特徴です。AGGは、これらの債券に幅広く分散投資し、投資家に安定した収益を提供します。

iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)の利回り:3.05%

AGGのポートフォリオは、ブルームバーグ・バークレイズ米国アグリゲート・ボンド・インデックス(Bloomberg Barclays US Aggregate Bond Index)に基づいて構築されています。

この指数は、米国の主要な債券市場を代表する指数であり、政府債券、企業債券、地方債券、マンション担保証券などの広範な債券セクターをカバーしているのが特徴です。

AGGは、米国の総合債券市場に広く分散投資することで、異なる債券タイプや発行体に投資します。

これにより、投資ポートフォリオのリスクを分散させることが可能です。

バンガード・米国グロースETF(VUG):米国の成長株に投資

引用:ブルームバーグ

バンガード・米国グロースETF(VUG)は、米国の投資会社であるバンガードが提供する、米国の成長株に投資するための取引所上場型ファンド(ETF)です。

VUGは、米国の成長株に投資することを目的としています。成長株は、相対的に高い成長率や収益性を持つ企業の株式を指し、このような成長株に投資することで、成長戦略の利益を投資家に提供しているのが特徴です。

バンガード・米国グロースETF(VUG)の利回り:0.66%

VUGのポートフォリオは、CRSP US Large Cap Growth Indexに基づいて構築されています。この指数は、米国の大型株成長株式の代表的な指数であり、成長指向の銘柄をカバーしているのが特徴です。

VUGを通じて、成長株式に投資することで、成長戦略の特性やパフォーマンスに参加することができます。成長株は、将来の成長性やイノベーションに期待が高い銘柄です。

VUGは、米国の大型株成長株式に分散投資することで、個別銘柄リスクを軽減します。複数の成長銘柄への投資により、リスクを分散させることが可能です。

米国株ETFの運用戦略

Stock trading chart on a dark background.

米国株のETFの運用は主に4つです。

  • インカムゲイン
  • グロース
  • バリュー
  • スマートベータ

それぞれの特徴についてわかりやすく説明します。

インカムゲイン

インカムゲイン(Income Gain)は、投資において得られる収入のことを指します。

インカムゲインは、株式や株式型投資信託(ETF)、株式型上場投資信託(REITs)などの所有者に対して支払われる利益の一部です。企業が利益を上げた場合、株主に対して配当として現金や株式として支払われることがあります。これらの配当は、株主の投資に対する収益として提供されます。

インカムゲインは安定的な収益として近年多くの投資家に注目されている収益です。インカムゲインは安定的な収益として近年多くの投資家に注目されている収益です。キャピタルゲインのように派手な収益ではないですが、安定的な収益として今後もより注目される収益になりそうです。ETFの中にも高い配当の出るものがあるので是非有効活用しましょう。

グロース

グロース投資は、成長の見込みが高い企業や産業に投資することを重視します。これには、収益成長率、売上成長率、利益成長率、市場シェアの拡大、新製品や技術の開発などが含まれます。グロース投資家は、将来の成長に基づいて企業の株式や関連する投資商品に資金を投入します。

グロース投資は、将来の成長が期待される企業や産業に投資する戦略です。この投資スタイルでは、収益成長や売上拡大の見込みがある企業に注目し、それらの企業の株式を取得します。

グロース投資家は、収益成長やイノベーションに注力し、将来的な企業価値の上昇を見込んで投資を行うのが特徴です。

これにより、株価の上昇やキャピタルゲイン(資本利益)を得ることが期待されます。ただし、成長が期待される企業は一般にリスクが高いため、株価の変動や市場の不確実性に敏感です。

バリュー

バリュー投資(Value Investment)は、割安と考えられる株式や投資対象資産を見つけ出し、その潜在的な価値に基づいて投資する戦略です。

バリュー投資は、相対的に株価が割安と見なされる企業や産業に投資する戦略になります。この投資スタイルでは、企業の実態価値や財務状況、適正な評価額と比較して株価が低いと判断される銘柄を選択するのが一般的です。

バリュー投資家は、市場の過剰反応や一時的な要因によって株価が下落している企業を見つけ、将来的な回復や評価上昇を見込んで投資を行います。

バリュー投資の特徴は、割安な評価を受けた企業やセクターに投資することです。これにより、株価の上昇やキャピタルゲインの他に、配当利回りや企業の再評価による収益を得ることが期待されます。ただし、割安な理由が根本的な企業の問題である場合や、回復が見込めない場合もあるので注意が必要です。

スマートベータ

略の中間に位置するアプローチです。以下にスマートベータについての詳細を説明します。

パッシブ投資とアクティブ投資の中間:

スマートベータは、パッシブ投資戦略(例:市場指数に連動するETF)とアクティブ投資戦略(例:ファンドマネージャーの裁量に基づくポートフォリオ選択)の中間に位置します。従来の市場指数には特定の基準(例:時価総額加重)に基づいて銘柄が選ばれる一方、スマートベータは追加の要素や戦略を取り入れることで、市場指数とは異なる方法でポートフォリオを構築します。

ファクターベースのアプローチ:

スマートベータは、ファクターモデルと呼ばれる特定の要素(ファクター)に基づいてポートフォリオを構築します。代表的なファクターには、バリュー(割安株優位)、モメンタム(勢い)、サイズ(企業規模)などがあります。これらのファクターは、市場の長期的な収益やリスクの要因として認識されています。スマートベータ戦略は、これらのファクターを活用してポートフォリオを構築することで、市場指数とは異なるパフォーマンスを目指します。

まとめ

今回は人気の米国株ETFを紹介しました。ETFは手軽に分散投資ができるので人気です。ぜひ今回の記事を参考に米国株ETFでの運用を検討してみてはいかがでしょうか。

手軽に分散投資ができるETFはあなたの資産運用の大きな力になるはずです。今回紹介したETFは非常に人気があるものばかりなので是非参考にしてください。

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この記事を書いた人

渡辺 智(ワタナベ サトシ)


・プロフィール文
→某メガバンクに11年勤務。リテール営業やプライベートバンカー業務を経験。その後、外資系保険会社で営業。現在は金融ライターとして独立。FP1級・証券アナリスト資格保有。

得意分野は、株式投資やFX・投資信託などの金融商品全般になります。難しい金融商品をわかりやすく説明することをモットーにしています。

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