株式投資をする時に知識として知っておくべき投資用語、VIX(ビックス)というものがあります。これは英語表現の(Volatility Index)を略しており日本語では(恐怖指数)と呼ばれています。今回はこのVIX(恐怖指数)を知ることで、投資にどのように役立つのかということをわかりやすく解説していきます。
VIX(恐怖指数)とは
まず初めにVIX(恐怖指数)について詳しく説明します。VIXは株式市場に反映する投資家の心理状態の指数のことを指します。では投資家の心理状態の指数とは何でしょうか?
ボラティリティー(価格変動)が大きく変動し始めると、投資家は将来の市場の動きに不安を持ち、心理状態が安定せず恐怖を感じている状態になります。
この不安定具合が市場の動きに影響を与え、数字で表したものがVIX指数です。VIX指数が上昇している状態は投資家はより不安定な状態、指数が下落していると安定している状態であると読み取ることができます。
例)コロナショック時のVIX指数を見てみましょう。
2020年のコロナショックではVIX指数に大きく反映されており、投資家の不安な状態が数値に現れ一気に上昇していることがわかります。
VIX指数は世界情勢や政治政策など様々な要因で影響を受けて動きます。
コロナショックでは数値が75%あたりまで上昇していますが、その後は米国金利政策やロシア対ウクライナ危機などの情勢にも影響を受け激しく動いていることがわかります。
ではこの75%とはどのくらいの数値なのでしょうか?
VIX指数の見方
次にVIX指数の数字の見方を解説します。
目安
10%から20%…市場の安定
30%以上…市場への警戒
40%以上…パニック状態
この目安から見るとコロナショックがどれほど大きく投資家への不安を与えていたのかがわかります。
また上記のチャート表の動きを見ると、コロナショック後の大きな動きは2021年9月に中国恒大問題で数値が25%あたりまで上昇し、2022年に入りウクライナ危機から30%近くまで上昇しており、投資家の不安定な状況がわかります。
VIX指数関連のETFへ投資
VIXは市場の相場が下落している時に指数が上昇します。
ということは相場と逆の関連性がありますので、相場の下落時にVIX指数関連へ投資することで利益を狙うことができるということになります。
ただし、注意する点はVIXの数字の動きは株価指数の一般的動きよりも激しく変動します。
株式相場が下がった時、一気に大きく上昇し利益を狙えますが、その分、下落幅も大きくなり、リスクを伴いますのでこの点はしっかりと覚えておきましょう。
S&P併用でリスクヘッジ投資
投資家の中にはS&P500へ投資へのリスクヘッジとしてVIXへの投資をする方も多くいます。
資産運用において、万が一おこる可能性のあるリスクを予想してリスクヘッジをしておくと、それに対応する体制を整えておくことで、ダメージを最小限に抑えることが可能です。
VIX連動のETF
それでは実際にどのようなETFがVIXと連動しているのか見ていきましょう。
- ipath Series B S&P VIX S(VXX)
- ProShares VIX Short-Term Futures(VIXY)
両銘柄ともVIX指数関連銘柄で人気が高く多くの投資家が注目しています。
S&Pと比較するとしっかりと連動していることがわかります。
VXX(赤ライン)とVIXY(紫ライン)はほぼ同じ動きをしているため重なっています。タイミングを見極めてVIX指数が急上昇した時、同じくVXXやVIYXも上昇しますので、それに合わせて利益を狙うことができます。
ただタイミングは年に数回の可能性があり、現実的にタイミングをはかることは非常に困難です。
またVXXは中長期保有には向いていませんので、運用効率を考えると、良いタイミングで精算して保有し直すことが必要になります。
現在日本ではIB証券、サクソバンク証券が取り扱い可能となっています。
日本の証券での取り扱いが現在は少ないですが、VIXはCFDも利用が可能で「売り」からも取引が可能で下落相場での利益を狙うことができます。
世界情勢の不安定や金融政策、インフレーションなど、現在の市場は様々なリスクへの影響が予想されます。
そんなリスクに対応できるようにVIXに連動したETFをポートフォリオに組み入れるのもリスク管理の一つの方法として良いのではないでしょうか。
まとめ:VIX指数をしっかり理解しよう
今回はVIX指数について説明しました。投資で利益を上げるためにVIX指数の知識は重要です。ぜひ今回の記事を参考にしていただければ幸いです。
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