米国株投資に興味があり、サクソバンク証券の口座開設を検討している人の中には、メリットとデメリットを確認したいという方も多いのではないでしょうか。
外資系のサクソバンク証券は日本の大手ネット証券とは違った個性的な証券会社です。日系のネット証券にはない魅力もある反面、日系の大手ネット証券で提供されているサービスが提供さていないこともあります。
特にサクソバンク証券は個性的なネット証券です。事前にメリット・デメリットを把握して活用して本当に自分に合っている証券会社かどうか納得してから活用した方が良いでしょう。
メリット・デメリットを把握しておけば、サクソバンク証券の良さを活かした投資ができます。また、他のネット証券との使い分けもしやすくなります。

サクソバンク証券の3つのデメリットを詳しく解説
まず、サクソバンク証券の3つのデメリットを解説します。日本の大手ネット証券の方がサクソバンク証券よりもサービスが手厚かったり、低コストで提供していたりするポイントになります。この3つの部分が気になる場合は日本のネット証券を別に開設して、サクソバンク証券と使い分けても良いでしょう。
【デメリット1】:サクソバンク証券は円貨決済のみの対応
サクソバンク証券は円貨決済にしか対応していません。日本の大手ネット証券のSBI証券、楽天証券、マネックス証券では予め用意した米ドルで直接、米国株を買えます。
しかし、サクソバンク証券では取引する度に日本円をドルに両替することになるため為替手数料がかかります。外貨決済ができなければ、手持ちの米ドルを投資資金に充てることが出来ません。
また、円が安くなる前にまとめて米国株の買い付け資金を米ドルにあらかじめ変えて米国株を買うことも出来ません。
ちなみに2022年3月現在、日系のDMM証券、松井証券も米国株取引では円貨決済のみの対応となっています。
【デメリット2】:サクソバンク証券のリアルタイム株価データ取得は有料
サクソバンク証券では米国株のリアルタイム株価データ取得は有料です。
しかも、NYSE市場、ナスダック市場と、それぞれ別に7USD/月の課金が必要になります。両方の市場のリアルタイム株価取得には合計14USDは必要になってしまいます。約20分遅れのデータは無料で取得できますが、短期のトレーディングをする場合は、特に有料のリアルタイム株価を見れる方が良いでしょう。
マネックス証券やSBI証券、楽天証券でもリアルタイム株価のデータ取得は有料なのですが、無料にする条件は緩くなっています。
例えばマネックス証券ならば外国株口座に米ドルまたは米国株が入っているだけでリアルタイム株価のデータ取得は無料になります。SBI証券や楽天証券は1ヶ月に1回でも米国株で取引があればリアルタイム株価のデータ取得は無料になります。
ちなみにDMM証券と松井証券のリアルタイム株価データ取得は条件なしで無料です。サクソバンク証券でリアルタイムの株価データ取得をしようとすると割高なのは否めないでしょう。
ただ、米国版のYahoo!Financeなどでリアルタイムの株価を確認する方法はあります。そのため、タイミング重視のトレードをするのでなければ有料のリアルタイム株価は必要ないかもしれません。
【デメリット3】NISAやiDeCoにサクソバンク証券は対応していない
サクソバンク証券は非課税の恩恵を受けられるNISAやiDeCoを利用できません。
そのためNISAやiDeCo制度を活用する場合はサクソバンク証券以外でNISAやiDeCo口座を開設する必要があります。
サクソバンク証券の3つのメリット。他のネット証券にはない良さがある。
サクソバンク証券にはデメリットもありますが、他のネット証券にはないメリットがあります。口座維持手数料も基本的にはかからないため、サクソバンク証券のメリットを活かした投資に興味があるなら口座を開設しても良いでしょう。
【メリット1】:豊富な取扱い銘柄。特に米国株・欧州株に強い
サクソバンク証券の米国株の取扱銘柄数は2022年3月現在で約6,000銘柄以上です。
他の日系ネット証券と比べて一番、取扱銘柄数が多いのはサクソバンク証券のメリットでしょう。
また、日本の大手ネット証券では取り扱いがないフランスやイギリス、ドイツなどの欧州の個別株投資ができる点もサクソバンク証券のメリットです。
先進国の個別株に幅広く投資したければサクソバンク証券に口座を開設する価値はあります。
【メリット2】:CFD・米株オプション取引などの豊富な取引サービス
サクソバンク証券は株やETF以外にも、CFDや米株オプションなどの取引サービスが用意されています。
しかもCFDで取引できる対象も豊富です。CFDならばレバレッジをかけたり、ショートポジションをとったりできるため投資戦略の幅が広がります。
また米国株のオプションも取り扱っているため、オプションならではの複雑なポジションを持つこともできます。CFDやオプションをメインにしたい方にもサクソバンク証券はおすすめです。

【メリット3】:専門的な取引ツールを使用できる
サクソバンク証券では、専門的な取引ツールを用意しています。また注文方法も豊富で7種類から選べます。
サクソバンク証券の取引ツールは中上級向けですが、日系の多くのネット証券に比べて細かい指標を確認できたり、投資戦略に合った注文方法を選べたりできる点もサクソバンク証券の良いところです。
サクソバンク証券はデメリットがあっても口座を開くメリットも多い
サクソバンク証券の3つのデメリットは
・円貨決済のみ
・リアルタイムの株価データ取得が有料(割高)
・NISAやiDeCoに対応していない
この3点です。どうしても外貨決済での取引にこだわる場合は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券を選んだ方が良いでしょう。しかし、リアルタイムの株価データ取得は代替手段があります。また、NISAやiDeCoの利用するには、他の証券会社で口座を開く必要があります。
ただ、サクソバンク証券は口座維持手数料がかかりません。
サクソバンク証券の以下の3つのメリット
・豊富な取扱い銘柄。特に米国株・欧州株に強い
・CFD・米株オプション取引などの豊富な取引サービス
・専門的な取引ツールを使用できる
これらのうち、どれかに興味があるなら、サクソバンク証券の口座を開設してみても良いのではないでしょうか。2つ目以降の口座としてもサクソバンク証券はおすすめです。

まとめ
サクソバンク証券の3つのメリットとデメリットをそれぞれ解説しました。外貨決済ができない、リアルタイム株価の取得が割高、NISAやiDeCoのような非課税制度が利用できないなどのデメリットはあります。
しかし、豊富な米国株の銘柄数、欧州株の取り扱い、豊富なCFDや米株オプション、専門的なツールなどサクソバンク証券を活用するメリットも多くあります。
口座維持手数料は無料なのでサクソバンク証券のメリットをうまく活用できそな方や興味のある方は、試しに口座を開設してみてはいかがでしょうか。
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