米国株の「為替差益」の意味がわからない!税金を納める必要はある?

為替 アイキャッチ

米国株投資に関する情報を調べていて、為替差益または為替差損という言葉が出てくる時があります。投資のビギナーだとどのような意味なのかわからない方もいるかもしれません。

この記事では米国株取引で発生する為替差益とは何か、為替差益を調べる方法について解説します。納税や確定申告に関する注意点についても解説するので、参考にしてください。

※本記事は投資関連の情報提供を目的としており、特定のサービス・金融商品への投資を勧誘するものではありません。また将来の値動きについて確約するものでもありません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断で行っていただきますようお願いします。

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目次

為替差益とは

そもそも為替差益とは何を指すのか、定義から説明します。為替差益とは、外貨建ての資産を保有している間の為替レートの変動により生じた利益のことを意味します。逆に損失が出た場合は為替差損と呼びます。

たとえば1米ドル=100円の時に1万ドル分の米国株を買付したとしましょう。資産は100円×1万ドルで100万円となります。

2年後に円安が進んで1米ドル=110円になっていた時、株価が同じだとすると、売却すれば110円×1万ドルで110万円になります。買い付けたときの100万円と売却したときの110万円の差額である10万円が為替差益となります。

現在は円安が続いており、日本円は米ドルやユーロに比べて価値が下落し続けています。売買タイミングにもよりますが、円安による為替の差額の影響を大きく受けやすい相場環境となっているのです。日銀の黒田総裁は金融緩和を継続すると表明したため、日本円の金利が上がることは考えづらく、円安傾向もしばらく続くのではないかと言われています。

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米国株では為替差益を狙って投資をするケースもある

為替差益はFXで狙うものではないかと思う方もいるでしょうが、米国株投資で狙うこともできます。たとえばある株が2年後に上昇かつ円安も進むと予測するなら、1米ドル=135円の時に買って、2年後に1米ドル=145円になったとき時に売って日本円に換金すれば、為替差益を獲得することも可能です。

米国株投資は基本的に売却時の差額の利益、配当金の利益を狙う投資ですが、為替の変動による利益を狙うことも不可能ではないということです。

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株価下落のダメージをカバーすることもある

2022年から米国株は下落傾向が続いていますが、日本円に換算すると思ったほどダメージを受けていなかったというケースもあるでしょう。これは、株価下落のダメージを為替差益でカバーしたと言えます。

1株50ドルで1米ドル=110円のときに買い付けると、資産は5,500円です。1株40ドルに下がったとしても、1米ドル=135円であれば、資産は5,400円となります。株価は20%下落したのですが、為替レートが円安・ドル高方向に20%程度上昇したため、結果的にダメージが少なかったということです。

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為替変動は損失になることも

米国株投資で為替差益を狙うこともできますが、一方で為替によるリスクにも注意しておく必要があります。買い付けた銘柄の株価がせっかく上昇しても、円高になってしまうと日本円に換金した時点で目減りして、結局利益が少なくなってしまうことに。

たとえば1米ドル=130円で100ドルの銘柄を買うと1万3,000円です。株価が110ドルに上がったとしても、その時点のレートが1米ドル=120円だと、13,200円となってしまいます。

利益が減るだけならまだダメージは少ないですが、株価の下落に円高が加わると二重のダメージになります。米国株で特に短期の投資を行うなら、株価の動きだけでなく、為替の変動にも注意を払う必要があります。

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長期投資を考えるなら為替レートはあまり気にする必要はない

現在は急激な円安・ドル高傾向になっていることを、米国株ビギナーで不安に思う方もいるようです。高いドルを買って、その後為替レートがドル安になったらどうしようかと懸念するのも分からない話ではありません。

しかし米国株の初心者の方は長期投資が鉄則です。長期投資は保有し続けることで将来の値上がりを期待し、その間の配当金を享受する手法ですから、半年や1年で売却することはありません。

米国株の株価は長期的には上昇が期待できるものの、売却時の為替レートがどうなっているのかを予測することは不可能です。20年後にドル高・ドル安のどちらの方向になるかは誰にもわかりません。

マネックス証券は、長期的に見ると為替の変動も含めて米国株は日本株よりも高いリターンを出しているというレポートを発表しています。 米国株で20年・30年といった長期投資をするなら、為替変動を過度に気にする必要はないと言えます。20年後にさらにドル高になっていて、売却して為替差益も得られたらラッキーぐらいに思うくらいで良いでしょう。

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為替差益は課税対象になる

米国株投資では為替差益で利益を得ることもできますが、その分は課税対象となることに注意しなくてはなりません。適切に申告をしないと脱税となってしまいます。

確定申告が必要なケース・不要なケース

為替差益を含め、給与所得以外の所得が年間20万円以下であれば、確定申告をする必要はありません。しかし年間20万円以上になった場合、雑所得として確定申告をして税金を納める必要があります。

確定申告をする際には、米国株を購入した時の為替レート・売却した時の為替レート・配当金を受け取ったときの為替レートを調べて、円換算で計算する必要があります。年に数回しか取引をしないのであればそれほどの手間はかかりませんが、定期的に取引をしている場合はかなり大変になります。

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為替差損の場合はどうなるのか


為替差損の場合、損失になっているわけなのでもちろん課税されることはありません。ただし為替差損を来年以降に繰り越すことは不可能です。

株式の売却損の場合は、3年間に渡って繰り越すことができます。その間に利益が出れば、売却損と相殺することで節税につながります。

しかし為替差損は繰り越しができず、切り捨てとなってしまいます。

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米国株取引の為替差益を調べる方法

取引ごとの為替差益を調べる方法について解説します。

取引履歴をチェック

為替差益が出たのか、それとも為替差損になったのかは、証券会社のデータから調べることができます。ご利用中の証券会社にアクセスし、取引履歴・約定履歴・取引報告書などのデータを入手しましょう。過去5年分など、長期のデータを保存してくれている場合もあります。

取引履歴には、主に下記のような項目が掲載されています。

・約定日
・銘柄(銘柄名・ティッカー)
・商品区分(外国株式、外国建債券など)
・注文種別(成行、指値)
・取引(買付、売却、再投資など)
・約定数量(約定した株数)
・約定単価(各国通貨の為替レート)
・取引手数料
・受渡金額(約定代金から手数料や税額などを控除した金額)

買付時の履歴と売却時の約定単価や為替レートを照合すれば、為替による損益を明らかにすることができます。

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CSVファイルをダウンロードすることも可能

納税をするために、一定期間における全取引の為替差益の計算をする必要がある場合は、履歴データをダウンロードしましょう。CSVファイル形式でダウンロードできる証券会社が多く見られます。

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為替差益も含めた納税の手間を減らす方法

ここまで見てきたように、米国株投資の為替差益を調べて、申告する金額を計算するのはかなり手間がかかります。そこで、納税の手間を減らす方法について解説します。

特定口座やNISA口座を利用する

納税の手間を減らすには、特定口座かNISA口座を利用するのがおすすめです。まず特定口座で源泉徴収ありを選べば、為替差益も含めた利益の計算をすべて証券会社が代行してくれます。

税金も自動で計算されて徴収されるため、投資家自身が行う必要はありません。自分で計算するとミスが発生する可能性も高くなりますが、証券会社のシステムで自動計算してもらえれば、計算ミスが発生する可能性はほとんどないでしょう。

NISA口座は1年あたり120万円まで、5年間非課税で投資できる金融制度です。米国株の個別銘柄やETFもNISA口座で売買できます。NISA口座なら譲渡益や配当金に課税されないため、納税のための計算をする必要もありません。

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円貨決済を行う

特定口座やNISA口座を開設したうえで、米国株の購入時および売却時に「円貨」による決済を選択します。すると米国株の売買で発生した為替差益は、ずべて「株の譲渡益」としての扱いになるため、源泉徴収されます。

日本円と米ドルへの両替が同じ日のうちなら、為替取引による利益はなかったとみなされます。なおスプレッド(購入時と売却時における差)は発生するため、ネット証券などスプレッドの小さい証券会社を利用するのも良いでしょう。

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特定口座でも確定申告が必要になるケース


通常であれば特定口座なら確定申告は不要ですが、特殊な条件に合致すると確定申告が必要になってしまいます。

1つ目のケースは米ドルから米国株への買付です。120万円を1ドル=120円の時に1万ドルに両替し、米ドルのままで証券口座内にて保有します。

1ドル=140円の時に全額で米国株を購入すると、20万円の為替差益が発生し、雑所得扱いとなって申告する必要があります。つまり、両替と買付でタイムラグがあり、その為替レートの差の利益が20万円以上になると申告対象になるということです。

2つ目のケースは米ドルから日本円への両替です。たとえば米国株の配当金を1ドル=120円の時に1万ドル分を受け取り、そのまま口座で保有します。1米ドル=140-円になったときにすべて日本円に両替をすると、20万円の為替差益が発生し、申告をしなくてはなりません。

いずれのケースでも預金中のタイムラグによって確定申告が必要になってしまうため、対処方法としてはタイムラグをなくすのが適切です。米ドルに両替したらすぐに買付をするか、最初から円貨決済をするのが望ましいでしょう。配当金も米ドルで受け取ってからすぐ日本円に両替すれば、為替レートによる為替差益はほぼ発生しません。

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まとめ

米国株取引は株価上昇による利益や配当金の他に、為替による利益が発生することもあります。購入時の為替レートよりも売却時の為替レートのほうが円安・ドル高になっていた場合、為替の差額による利益を得ることが可能です。

為替差益以外も含め、給与所得以外の所得が年間20万円以上になった場合、雑所得として確定申告をして税金を納める必要があります。これを実行するには取引履歴などのデータを入手して自分で計算しなくてはならず、非常に手間がかかります。

面倒な納税処理を避けるには、特定口座(源泉徴収あり)またはNISA口座を利用することがおすすめです。特定口座なら税金を自動的に計算して徴収も代行してくれますし、NISA口座は5年間非課税です。

ただし特定口座の場合でも、米ドルで保有する期間が長くなると、為替レートの変動によって確定申告が必要になってしまうリスクがあります。為替差益による納税を避けるには、米ドルに両替してすぐに買付をするか、最初から円貨決済をすることが望ましいでしょう。

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