電気自動車普及で成長が加速するリチウムイオン電池関連株

リチウムイオン電池は、現在実用化されている2次電池の中では最もエネルギー密度が高く、高い電圧が得られるため多種多様のデバイスで使用されています。今後、電気自動車(EV)の普及が進むことで、駆動装置となるモーターの需要拡大が想定され、これに多く使われるレアアースへの需要増が見込まれます。そのため、EVシフトにかかわる様々な銘柄はもちろん、それを代表するリチウムイオン電池関連は息の長い投資テーマになっていくでしょう。

これまで、リチウムイオン電池は中国や韓国、日本といったアジアが主要な生産拠点となってきました。しかし、EVの性能を左右する中核部品のリチウムイオン電池の重要性が一段と増しています。そのため、将来的な動きについても考慮しながら関連企業に注目してみましょう。

目次

2020年代に急成長を遂げるリチウム製造企業の新星

[LAC/NYSE]リチウム・アメリカズ

アルゼンチン北西部に位置する2つの高塩分水資源と、米国のネバダ州にある粘土資源の3つのリチウム生産資産を開発に従事するカナダの会社です。現在リチウム生産をおこっていないものの、Ganfeng Lithiumと提携して49%を所有するCauchari-Olarozリチウム塩水ミネラルプロジェクトによって2022年後半に生産を開始することが見込まれています。また、100%を所有するネバダ州のスメクタイト粘土系プロジェクトThacker Passは2020年代半ば、Pastos Grandesは2020年代後半にそれぞれ生産開始が見込まれます。同社の子会社であるMinera Exar S.A.は、Cauchari-Olarozリチウムプロジェクトの開発を実行。Lithium Nevada Corp.は北米におけるリチウム資源を保持し、Hectatone Inc.は特殊掘削添加剤及び他の有機粘土製品を生産しています。

2種類の方法でリチウムを生産する世界最大級の製造会社

[ALB/NYSE]アルベマール

チリのアタカマ塩湖、オーストラリアのグリーンパッシズ鉱山、米国のネバダ州塩湖などで生産する世界最大級のリチウム生産会社です。特殊化学品の老舗で、難燃剤に使用される臭素系化学品の製造においても世界的に主導的な地位にあり、石油精製用触媒の製造でも大手企業です。チリおよび米国ではブライン(高塩分水)から、オーストラリアでは合弁事業でリシア輝石からという2つの方法でリチウムを生産しています。

電気自動車用のリチウムイオンバッテリーに対する需要の高まりから、リチウムへの需要についても堅調な伸びが見込まれます。同社のリチウム事業は、産業やエンドマーケットの範囲のための先端材料の開発を行っています。ほかに石油精製、エネルギー貯蔵、建設、自動車、鉄鋼、航空宇宙、医薬品、農薬、家庭用電化製品、加熱などのエンドマーケットの範囲にわたって特殊化学品の開発、製造およびマーケティングなどを提供しています。

生産コスト最低レベルを誇る世界2位のリチウムメーカー

[SQM/NYSE]ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(ADR)

チリに本社を置く、特殊植物栄養素・化学製品メーカーです。電気自動車バッテリー用のリチウムをはじめ、特殊カリウム肥料、X線造影剤用のヨウ素、および天日塩を生産するチリのコモディティを製造しています。これらの物質は、高品質のカリーチ鉱石やナトリウムブライン鉱床からを抽出しています。同社は6つの事業単位を展開しており、化学元素リチウムは主に充電式電池の生産に使用されています。また、特殊植物栄養素部門では有機肥料と栄養溶液の生産、ヨウ素部門はヨウ素の抽出及びヨウ素誘導体の生産、カリウム部門は塩化カリウムと硫酸カリウムの生産をおこなっています。また、その他製品・サービス部門は他の部門へのサポートを含みます。うち、リチウム事業は約3割を占めています。リチウムの生産では、深センの上場企業である中国の天斉リチウムに次ぐ世界2位、生産コストは世界最低レベルとみられています。

低コストで炭酸リチウムの製造が可能なリチウム鉱山会社

[LTHM/NYSE]リベント

2018年10月にFMC Corporationのリチウム事業がスピン・オフされて誕生した、リチウム化合物の生産に特化するリチウム鉱山会社です。水酸化リチウムに変換するための下流製造工場を米国や中国で運営するほか、カナダの完全統合型リチウムプロジェクトの25%を保有。主にリチウムベースの電池、特殊ポリマーなどに使用される様々なリチウムを製造しています。また、ポリマーや医薬品の製造に使用されるブチルリチウムのほか、非二次電池や航空宇宙用途の軽量材料の製造に使用される高純度リチウム金属など、さまざまな特殊リチウム化合物も供給しています。アルゼンチンの塩湖かん水によって、低コストで炭酸リチウムの製造が可能で2020年の世界シェアは6.1%とナンバー5です。製品カテゴリーには、バッテリーグレード水酸化リチウム、非バッテリー水酸化リチウム、ブチルリチウム、高純度リチウムメタルなどの特殊製品が含まれます。

テスラやFWと組んで次世代型個体リチウム金属電池を開発

[LTHM/NYSE]クアンタムスケープ

スタンフォード大学からのスピンオフで、2010年に設立された米国の会社です。新しい高度なエネルギー貯蔵ソリューションを開発しており、特に固体電池を開発しています。オーストラリアのノーザンテリトリーにあるFinnissリチウムプロジェクトを100%所有し、電気自動車に搭載する次世代型固体リチウム金属電池の開発に取り組んでいます。すでに、時価総額が大きく、リチウム生産量も多い中国のYahuaとオフテイクパートナーを結んでおり、Teslaと供給契約を結んでいるのが大きな特徴。2023年の生産者となる可能性があります。同社は2012年以降、ドイツのフォルクスワーゲンと協力関係にあります。さらには2024年後期に向けての量産開始予定を立てています。2020年12月時点で、クアンタムスケープは67の特許ファミリーを所有し、80以上の認可された特許と100以上の出願中の出願特許を構成し、主に米国で出願しています。

リチウムイオン電池関連にまとめて投資できる2つのETF

ここまで5つのリチウム銘柄を紹介しましたが、それでも個別銘柄を選ぶのがちょっと難しい、少ない資金で多くの銘柄に別途したいなどという場合には、いくつかの銘柄が組み合わせられたETFでの投資がおすすめです。ここでは2つのETFをご紹介します。

グローバルXリチウム&バッテリー・テクETF(LIT)は、世界的な採掘と電池セル製造のためのリチウム抽出に従事する20~40社を追跡する時価総額加重型のインデックスです。ソラクティブ・グローバル・リチウム株指数の価格および利回りに連動する投資成果を目指しています。もうひとつのヴァンエック・レアアース/ストラテジック・メタルズ(REMX)は、構成銘柄は米国、中国、オーストラリアの鉱山会社などで、四半期ごとに銘柄を入れ替えます。時価総額加重型。MVIS Rare Earth/Strategic Metals指数に連動する投資成果を目指しています。

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≪参考≫
https://beikokukabu.com/lithium-01/
https://money-stock.net/financial-products/lithiumbattery-stock/
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01662/00001/
https://jp.reuters.com/companies/LAC.TO
https://strainer.jp/companies/3608
https://money-stock.net/financial-products/globalx-lit-etf/
https://www.bloomberg.co.jp/quote/REMX:US

まとめ:リチウムイオン関連株には要注目

テスラ

クリーンエネルギー化に向けて世界が進んでいくことは確かなため、電気自動車に使用されるリチウムイオン電池の需要が拡大していくと考えられます。

つまり今後も伸びていく可能性が高いため、個別銘柄やETFで投資をしておくのは最適でしょう。

とはいえ個別銘柄を選定するのも手間がかかります。

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