世界的なインフレや米国の利上げ、ロシアによるウクライナ侵攻などがあり、米国株はリセッションに向けて緩やかな下落トレンドに入っているように見受けられます。
こうした難しい局面において、私たちが取れる対策の一つが、著名投資家の動きを観察することです。
投資の神様といわれるウォーレン・バフェット氏。そして、彼が率いるバークシャー・ハサウェイ。そのポートフォリオを分析すれば、次の取るべき対策が見えてくるかもしれません。
そこで今回は、バフェット氏のポートフォリオともいえる、バークシャー・ハサウェイの保有株式の最新情報「フォーム13F」(2022年3月末時点)から、その特徴を解説していきます。
この記事を読めば、投資の神様バフェット氏がどのような投資判断をしているのかが垣間見れます。
バフェット氏のポートフォリオとは?
バフェット氏のポートフォリオともいえるバークシャー・ハサウェイの保有株は、アメリカ証券取引委員会(SEC)が公開している「フォーム13F」にて確認することができます。
https://media.monex.co.jp/articles/-/19472
今回ご紹介する「フォーム13F」は、2022年3月末時点の保有株式を5月中旬に発表されたものです。そのため、現時点でのポートフォリオではないという点をご了承ください。
しかし、2022年3月末時点といえば、年初に3万6000ドル以上を記録したダウは大きく下落、ロシアのウクライナ侵攻も起き、FRBによる利上げも決定されています。
つまり、その後のさらなる株価下落を示唆するような出来事が多かったのが2022年3月末時点。バフェット氏のポートフォリオを分析すれば、当時の彼が世界をどのように見ていたのかがわかるはずです。
バフェット氏のポートフォリオ その特徴とは
バフェット氏のポートフォリオの特徴を捉えるのにわかりやすいのが、保有比率の多い銘柄を分析することです。ここでは、バフェット氏のポートフォリオで上位を占める以下の3つの銘柄に着目していきたいと思います。
- アップル・IT銘柄(保有比率42.79%・1位)
- バンク・オブ・アメリカ・銀行銘柄(保有比率2位・11.45%)
- シェブロン・石油関連銘柄(保有比率4位・7.13%)
なぜ、バフェット氏はこれらの銘柄を多く保有しているのでしょうか?それぞれを解説します。
アップル・IT関連銘柄(保有比率1位・42.79%)
2016年からアップルの株を保有しているバフェット氏。ハイテク株が軒並み下落している中でも、アップルがなんと42.79%という大きな保有比率を占めています。
アップルの株も年初から比べると大きく下落していますが、まだまだ手放す状況ではないようです。
iPhoneやMacは人気が高く、iTunesなどのクラウドサービスも売上が順調です。
一旦は株価が下落しているものの、バフェット氏はアップルの今後のさらなる成長を期待しているのかもしれません。
彼がアップルに投資をすることを決めたのは、彼の周りの多くの人にとってiPhoneが日常に欠かせないものになっていて、それがこの先もずっと続くだろうと感じたからだといわれています。
2022年第1四半期現在、アップルの保有株式は9億1100万株、同社の発行株式の約5.5%を占めるまでになっています。
バフェットは、未来を予測することはできないと考えています。しかし、10年後もその会社のサービスが人々に必要とされる価値があるのかを分析することはできるといいます。
アップルにはiPhone以外にも、iTunesやiCloudなどのクラウドサービスがあり売上を伸ばしています。これらのサービスは利益率が高く、多くのiPhoneユーザーをますます囲い込んでいくことでしょう。
今後もアップルの売上や利益は堅調な拡大が見込まれると、バフェット氏は判断しているのかもしれません。
参考文献
https://www.businessinsider.jp/post-254200
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/34156?page=2
https://media.monex.co.jp/articles/-/19068
バンク・オブ・アメリカ・銀行関連銘柄(保有比率11.45%・2位)
2011年の資金救済を機に、バンク・オブ・アメリカへの投資を始めたバフェット氏。その後もバンク・オブ・アメリカの保有株式を増やし、バフェット氏のポートフォリオ保有比率2位となっています。
インフレの引き締めで米国では利上げが行われているため、銀行株の上昇を期待していると思われます。2022年第1四半期には、シティグループの株式約29億ドル(約3700億円)相当も新たに取得しています。
バンク・オブ・アメリカの株価は、2022年初めと比べると大きく下落しています。しかし、米国の利上げによる銀行への影響はこれからのため、バフェット氏は銀行関連銘柄の株価上昇を長期的に期待しているのかもしれません。
参考文献
https://zuuonline.com/archives/160346
https://jp.reuters.com/article/bank-of-america-berkshire-idJPKCN24W0EJ
https://president.jp/articles/-/52875?page=3
シェブロン・石油関連銘柄(保有比率7.13%・4位)
2022年第1四半期の「フォーム13F」では、バークシャー・ハサウェイが米石油大手シェブロンの株式を大量に買い増ししていることが明らかになりました。
ロシアのウクライナ侵攻により石油関連銘柄は大きく上昇しましたが、その後の石油価格の下落によりシェブロン株の価格も下落しています。
しかし、石油価格が下落している中でもバフェット氏は、2022年6月17日と6月22日の2日間をかけて、米石油・ガス大手オクシデンタル・ペトロリアムの株式を955万1454株約5億2900万ドルで取得しました。
一旦は落ち着ちつきを見せている石油価格ですが、今後もエネルギー需要が高まって再び石油価格が上昇していくのかもしれません。
参考文献
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022050100257&g=int
https://forbesjapan.com/articles/detail/47571
https://hedge.guide/news/berkshirehathaway-stock-information-202206.html
バフェット氏のポートフォリオが今後どう変化するのか?
バフェット氏のポートフォリオが今後どう変化するのか?それを知る良い機会がまもなく訪れます。次の「フォーム13F」が2022年8月中旬に発表されるからです。
その時のバークシャー・ハサウェイの株保有状況は、6月末時点でのものとなります。そこでバフェット氏のポートフォリオが3月末時点と比較してどのように変化し、どのような株をどのくらい保有しているのか、その動向を分析すれば、2022年後半に向けた投資のヒントが見つかるかもしれません。
- アップル株の保有比率は?
- 銀行関連銘柄や石油関連銘柄はどう変化するのか?
- 現金ポジションの増減は?
- 新たに大量購入した銘柄があるのか?
そんな視点で次の「フォーム13F」の発表を分析すれば、我々が取るべき次の一手が見えてくるかもしれません。
今後もバフェット氏のポートフォリオの変化を注視していきましょう。
まとめ:投資の神様バフェット氏のポートフォリオを参考にしよう
今回は投資の神様であるウォーレン・バフェット氏のポートフォリオについて紹介しました。バフェット氏はアップル株や銀行株に集中投資をしているのがわかりました。一見するとリスクが高そうですが過去に何度も大きな利益を上げているバフェット氏のポートフォリオは参考になるはずです。
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