米国株でもIPO投資はできるの?日本株との違いや注意点を徹底解説!

米国市場には魅力的な企業が次々に上場されます。IPOとは「Initial Public Offering」の略で、未上場の企業が新規に株式を証券取引所に上場し投資家が株を買えるようにすることです。IPOの前には、新たに上場する企業から株式が公募されたり、売りに出されたりします。

企業がIPOをするメリットは資金調達を直接、金融市場から行える点と上場することによって信用度が増すことの2点です。一方、投資家の目線からIPO投資のメリットを挙げると上場前の人気の割当銘柄を購入できれば、上場直後に値上がりが期待できることが挙げられます。上場前のIPO銘柄を買うのに日本では、当選しなければいけません。

しかし、当選すれば上場時に値上がりが期待できるため一部の投資家に人気です。日本で人気のIPO投資は米国株でもできるのでしょうか。本記事では米国株のIPO投資について解説します。

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目次

米国株で上場前のIPO株割当は個人投資家には難しい

日本株ならIPOを扱っているネット証券や店頭証券で事前にIPOする銘柄の購入申し込みができます。この申し込み期間のことをブックビルディング期間と言います。IPOには割当があり証券会社AにはIPO株がたくさん割当られているが、証券会社Bでは割当が少ないなどの違いがあります。また、IPOの割当もお得意様に優先的に割当する証券会社もあれば、完全抽選をうたっているネット証券もあります。

しかし米国株のIPOでは、事前に上場前の銘柄割当が個人投資家に回ってくることは稀です。そして、日本の証券会社経由で米国株のIPO割当の申し込みすらできないのが一般的です。

つまり日本株と同じようにIPO前のブックビルディング期間に米国株のIPO銘柄の抽選に応募すること自体が難しいのです。そのため、米国株におけるIPO投資とは、IPOされた直後の市場取引での投資が焦点になります。

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米国株IPO直後の銘柄を買う際に注意するべきロックアップ期間

IPO直後の銘柄を買う際に投資家が知っておきたいのがロックアップ期間の存在です。ロックアップはもともと手錠をかけるという意味です。

ロックアップ期間とは株を上場した後にインサイダーや創業者がIPOをした持ち株を売れない期間のことをさします。上場直後に市場に流通していない株が大量に売却されると株価は下落しやすくなります。

そのためIPOをする際には目論見書で売り出しをする際に市場でしばらく持ち株を売らない取り決めをすることが慣例です。IPO直後に株を売ることは、IPOで資金調達に貢献してくれている買い手への裏切りです。

IPOする企業の関係者が、IPO直後に値上がりしたからと株を売ってしまうと値下がりしてしまうからです。ロックアップ期間があるからこそ、経営者サイドの「上場ゴール」に抑止力をかけられます。

しかし、ロックアップ期間中は株を売りたい創業者やインサイダーが潜在的にポジションを持っている状況でもあります。ロックアップ期間中に買った株はロックアップ解除で下がってしまうことがあることは、投資する前に知っておくと良いでしょう。

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米国株IPO後の銘柄はストーリーより市場コンセンサスを上回れるか

IPOされた銘柄は基本的にロックアップ期間が終わるまでは様子した方が無難です。特にIPO直後の株で注意したいのが決算発表です。IPOされた銘柄が市場の期待する決算を上回るどうかを確認しましょう。

IPOは魅力的な成長ストーリーと共に買われることが多いですが、いくらストーリーが魅力的でもIPO後の決算発表で、思うような数字を出せない銘柄だったらどうでしょうか。自分の予想が本当に正しかったのかどうかを疑う必要があります。

IPO後の決算で魅力的な成長ストーリーのある銘柄を振るいにかけることをおすすめします。投資家の期待を決算の結果で裏切らずに出せる銘柄が良いIPO銘柄です。ロックアウトの後もしっかりと良い決算を出している銘柄こそ長期投資の対象銘柄としてふさわしいのではないでしょうか。

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IPOで気になる銘柄は半年〜1年以上様子見の後に投資でも遅くない

IPOで話題になる銘柄には飛びついてしまいがちです。しかし、IPOで気になる銘柄に実際に投資するのは半年から1年以上、様子を見てからでも実は遅くありません。

IPOされた銘柄の中には、冴えない株価で終わってしまう銘柄も少なくありません。IPOされた銘柄が半年〜1年以上経っても、業績と株価を伸ばし続けることができるかどうかで振るいにかけることで、描いていた成長ストーリーが本当だったかどうかが分かります。

米国市場では、これまでに世界の市場をリードする素晴らしい銘柄が上場されてきました。IPOされる銘柄の中には次の時代を引っ張る銘柄が出てきます。IPO投資で大切なのは上場直後に飛びついて話題の銘柄を買うことではありません。IPOされた銘柄の熱が冷めるのを待ち丁寧に決算や動向を追い続けることが大切です。

特にロックアップ後の売り圧力とIPO直後の過大なバリュエーションでしばらくIPO後の株価は低迷する期間が続きやすくなります。しかし、本当の成長株はIPOされて投資家が注目していない時期にいつの間にか新高値を抜けて伸びていきます。

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米国株のSPAC上場銘柄は慎重に投資する

米国はIPOの審査、基準が厳しい市場です。しかし、米国市場に上場できれば世界中から資金調達が可能になり企業としての信用もえられます。そのため米国市場には急成長のベンチャー企業や中国系の企業がSPAC上場という方法でIPOを果たす事例が増えてきています。

SPACとはSpecial Purpose Acquisition Companyの略。特定の事業を持たず未公開会社などを買収することのみを目的に設立された会社のことです。2021年の米国のIPOの数が前年比の2倍の1,000件以上に達したのも、SPACを利用した上場が増えたためです。

SPACは上場した後に買収対象の企業を買収して、そのまま上場し続けます。上場される企業はSPACに買収されることで上場期間の短縮が可能になります。しかし、SPACはあえて言葉を選ばずに言えば「裏口上場」なのではないかという非難にさらされることもあります。また2022年はSPACブームが失速してしまいました。

SPAC上場は投資家の間で不信拡大しています。またSEC(米国証券取引委員会)も規制強化に乗り出しています。SPACブームに勢いはなくなってきましたが、SAPC上場した銘柄に関しては通常のIPO銘柄よりも慎重に投資対象にするかどうか検討した方が良いでしょう。

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まとめ

米国株のIPO投資について解説しました。ポイントをもう一度、おさらいします。

①米国株のIPOは、日本株のようにブックビルディング期間で割当を個人投資家が得るのは難しい
②IPO直後の銘柄はロックアップ期間後に注意する
③SPAC銘柄は特に慎重に投資をするかどうか判断する

IPO銘柄は新しい魅力的なストーリーで、つい飛びつきがちです。しかし、本当に良い銘柄はIPO直後に慌てて買わなくても後から買えます。

そして、IPOから半年〜1年以上、決算などで振るいにかけることで、本当に良い銘柄を選んで投資できます。日本株のように米国株はブックビルディング期間に申し込みができないことが一般的です。あまり慌てずに本当に良い銘柄かどうか時間をかけて判断する方が手堅い投資ができるのではないでしょうか。

また手軽に分散投資をしたいのであればGOファンドが良いでしょう。GOファンドは安定感があるだけでなくパフォーマンスも良いファンドになります。運用担当者の顔を見ることができ、ネットで少額から投資できるので投資初心者の方にもおすすめです。

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