2021年10月にサクソバンク証券は特定口座に対応しました。
サクソバンク証券は日本の米国株投資家に注目されている外資系のオンラインネット証券です。米国株の取り扱い数が5,000銘柄以上、欧州株の取り扱い、業界最安値水準の取引手数料、本格的なトレーディングツールの提供など日系のネット証券とは一味違うサービスを提供していることで知られています。しかし、サービス開始当初は特定口座に対応していなかったため、確定申告が煩雑になることを心配して、口座開設を見送っていた投資家も多かったのではないでしょうか。
特定口座対応でサクソバンク証券の口座は日本人投資家にも、かなり使いやすくなりました。既に日系の大手ネット証券で米国株投資をしている方にも2つ目の口座として活用できます。本記事では、口座開設を迷っている方に、サクソバンク証券の特定口座対応の意義や使い道を詳しく解説します。
サクソバンク証券が特定口座に対応
サクソバンク証券のプレスリリースによると、2021年10月4日からサクソバンク証券は特定口座に対応しました。日本の顧客へのサポート体制を強化した形になります。特定口座に対応したことで、日本人投資家にとってサクソバンク証券は使いやすい口座になりました。特定口座に対応しているかどうかで口座の使いやすさは、かなり左右されます。
特定口座とは?
特定口座とは、株や投資信託、ETFなどの投資対象を取引する際に使われる口座の種類の一つです。特定口座で取引をすると金融機関が投資家に代わって確定申告に必要な計算をしてもらえます。煩雑な株投資の取引履歴や
損益の計算を代わりにしてもらえるのがメリットです。
そして、特定口座には2種類あります。
・源泉徴収あり:所得税・住民税を源泉徴収して納税を代行してもらえる。
・源泉徴収なし:『年間取引報告書』を用意してもらえる。確定申告は投資家自身が行う。
日本の米国株取引ができる大手ネット証券では2種類の特定口座に対応していました。確定申告の煩雑さを避けたい投資家にとって、特定口座に対応していない証券口座は開設するのは心理的なハードルができてしまいます。
外資系の米国株取扱い証券会社で特定口座対応は画期的
サクソバンク証券の特定口座対応は画期的なニュースでした。外資系のネット証券では米国系のインタラクティブ・ブローカーズ証券が知られていますが、特定口座に対応していません。また米国株取引をするためには海外
法人の口座を日本法人の口座とは別に開設する必要があります。
しかし、サクソバンク証券は日本法人の口座で米国株取引が可能です。しかも、サクソバンク証券は特定口座にも対応したことで日本人投資家にとって、かなり使いやすい外資系ネット証券の立場を確立しました。
サクソバンク証券の特定口座対応で確定申告が楽になった
特定口座に対応したことで、サクソバンク証券からの米国株投資の確定申告がしやすくなりました。源泉徴収ありの口座を選べば、納税もサクソバンク証券に任せることができます。米国株の煩雑な損益の計算をする必要が
なくなったことで、確定申告に不安のあった米国株投資家も安心して利用できます。日本の大手ネット証券と同じように、サクソバンク証券で取引できるようになったのは日本の米国株投資家にとって良いニュースだったのではないでしょうか。
外国株を特定口座なしで確定申告するのはかなり面倒
特定口座を使わずに外国株取引の確定申告するのは実際にやってみると分かりますが、かなり面倒です。日本株の確定進行だけでも慣れていない人にとっては簡単ではありません。例えば、日本株でも同じ株を買い増した場合は総平均法と呼ばれる計算法を用いて計算しなければいけない等、普通に生活していたら馴染みがない取り決めごとをしっかり守って申告しなければいけないからです。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1466.htm(国税庁)
しかも、米国株ならば買値と売値はドル建てになります。日本の税務署に申告する際には、ドル建ての取引履歴を日本円建てに計算しなおさなければいけません。また、どこの為替レートのTTM(仲値)を基準にするかも自分で考える必要があります。
正確に外国株の取引を確定申告しようと考えたら、税務署に直接、相談するか専門の税理士に相談しなければ、
現実的にはかなり難しいでしょう。
たしかに取引手数料が安く取り扱い銘柄数が豊富で、日本在住の日本人でも口座開設ができる米国籍のネット証券はあります。しかし、英語で書かれた取引履歴書を読み解き自力でドル建ての取引を円になおして、確定申告ができる人は少数派ではないでしょうか。
サクソバンク証券の日本法人は日本語には対応していましたが、それでも自力で確定申告をするのは一般的な投資家にはハードルが高い行為でした。サクソバンク証券の特定口座への対応は一般的な日本人投資家が確定申告の心配をせずに安心して、口座開設できる大きな材料と言っても過言ではありません。
サクソバンク証券は日系ネット証券で取引している人にもおすすめ
日系で米国株取引ができるネット証券に既に口座をもっている人にも、サクソバンク証券はおすすめです。理由はサクソバンク証券の提供しているサービスには、日系の大手ネット証券とは違った強みがあるからです。日本の大手ネット証券に口座をもっている投資家でも、サクソバンク証券の口座を追加で開設することで投資できる対象も戦略も広がります。
口座維持手数料は無料
サクソバンク証券の口座維持手数料が無料である点も見逃せません。外資系の金融機関の中には、口座維持手数料がかかるところも珍しくありません。例えばインタラクティブ・ブローカーズ証券は口座維持には最低でも月に10USDはかかります。しかし、サクソバンク証券ならお試しで口座を開設しても口座維持手数料はかからないため安心して口座開設できます。
日本のネット証券では取引できない投資先が多い
サクソバンク証券には日本のネット証券では取引できない投資先も豊富に取り扱いがあります。
・米国株の取り扱い銘柄数が6,000銘柄以上(2022年3月現在)で日系のネット証券より多い。
・欧州の個別株を取引できる(ドイツ取引所、ロンドン証券取引所、NYSEユーロネクスト・パリ)。
・CFD取引(差金決済)で米国・欧州各国・日本・コモディティなどを取引できる。しかも、レバレッジを
かけることも、ショートポジションをとることもできる。
米国株全体が下げても、CFDで米国株のショートポジションを取れたり、株の代わりにコモディティを買えたり、欧州株が好調ならば欧州株を買えるなど投資戦略の幅が広がります。
サクソバンクの取引手数料は業界最安値水準
サクソバンク証券の米国株取引手数料は、日本の大手ネット証券に比べると独特の設定をしています。取引金額の0.2%。最低取引手数料が5USDで上限取引手数料は15USDです。(税込)
一方でSBI証券、楽天証券、マネックス証券の米国株取引手数料は横並びです。取引金額の0.495%。最低取引手数料は0USDですが、上限取引手数料は22USDです。(税込)
サクソバンク証券の取引手数料は、日系の大手ネット証券よりも安くなることも多いのも魅力です。(ただし、円貨決済にのみ対応)
まとめ
サクソバンク証券の特徴と特定口座への対応について解説しました。サクソバンク証券は日系の大手ネット証券にはない強みはあったものの、特定口座に対応していなかったため日本人投資家にとって口座開設のハードルは高かったのではないでしょうか。しかし、2021年10月に特定口座に対応したことで確定申告を簡単にすませる
ことができるようになりました。
そのため、これから米国株投資をはじめる人にも、2つ目以降の口座開設を考えている人にもサクソバンク証券
の口座開設を検討する価値はあります。口座維持手数料も無料なのでコストを気にする必要もありません。
サクソバンク証券の口座を開けば、欧州株、ショートポジションやレバレッジもかけられるCFDもできるようになり様々な投資戦略をとれるようになるでしょう。
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