フェイスブックを傘下にもつメタ・プラットフォームが4月27日に第2四半期決算を発表しました。その内容と今後の動きを詳しく見ていきましょう。
第2四半期(1月〜3月期)決算発表
総売上高…
279億800万ドル(約3兆6000億円)前年同期比7%増
純利益…
74億7000万ドル 前年同期比21%減
EPS(一株あたりの利益)…
2.72ドル 予想3.13ドル
売上高は前年同期比7%増となりましたが、アナリスト予想の282億には及ばずわずかに下回りました。前期と今期連続の現役となり、過去10年間で最小の伸び率となっています。
純利益は前年同期比マイナス21%でしたが、アナリスト予想の71億5000万ドルを上回りました。
事業別売上高
フェイスブック・インスタグラム・メッセンジャー・ワッツアップ・その他サービス部門…
272.1億ドル (予想275億ドル)
広告収入…
270億ドル(予想275億ドル)
その他の収入…
2.2億ドル(予想1.89億ドル)
VRサービス部門…
6.95億ドル(予想6.77億ドル)
フェイスブックやインスタグラムなどのサービスアプリ部門に加えて、広告収入では2桁台の増加を継続していましたが、今期決算ではプライバシー保護規制改定やSNSサービスの激戦化などのマイナス要因により広告収入が鈍化しているようです。
<Family of APP> & <Reality Labs>
フェイスブックがメタプラットフォームへ社名を変更後、業績を2つのセグメント別に表示しています。
ひとつがフェイスブックやインスタグラムなどのサービス<Family of App(FAO)>。
そしてもう一つがメタバース関連事業やAI関連などの事業<Reality Labs(RL)>です。
今後は長期に渡りRL中心へと事業をシフトしていくことが注目されていますが、決算では現在のところ連続損失を出しています。今期決算でも62%、29億600万ドルの赤字と発表されています。
CEOのマーク・ザッカーバーグ氏はこの件については、メタバースへの投資は長い目で見ており、製品が市場へ出回り始めるのが2030年頃と予想しています。
製品が出回れば、現在開発中のヘッドセットが現代のノートパソコンとなり、一気に市場が拡大していくと予想しています。
そして莫大な収益が発生することが予想できますので現在の赤字は長期的には解決していくだろうとしています。
(Meta Report First Quarter 2022 Results)
Facebookの利用者数
デイリーアクティブユーザー…
19.6億人(予想19.5億人)
マンスリーアクティブユーザー…
29.4億人 (予想29.7億人)
前期決算結果地点ではデイリーアクティブユーザーが19億2900万人と過去初めて減少していましたが、今季は反転増加に転じています。
株価
現在の株価は191.29ドル(5月20日現在)
第4四半期の利用者が減少したことから株価が今年に入り50%近く下落し低迷していました。今期決算発表後は時間外取引で約19%上昇を見せました。
現在未だ回復している状態ではないため、安く購入できると捉える投資家もいるようですが、タイミングをしっかりと見て大きな含み損を抱えることがないように注意しましょう。
今後の予想
次期売上高予想は280億〜300億ドルと予想しています。アナリスト予想平均は306億3000万ドルとなっています。
次期決算はウクライナ情勢や欧州での規制の影響が反映されると考えられます。またロシアでのフェイスブックとインスタグラムの利用禁止の影響も受けるとマイナス要素となるでしょう。
今後数年先に期待されているメタバース関連事業での活躍がどのように進展していくのか注視されています。
まとめ:Metaは長期投資銘柄

株価は下落傾向にあるため今後も下げ続ける可能性があります。
価格が割安だからと飛びつくと損失に繋がるため注意が必要です。
しかし今後は世界中でメタバースプロジェクトの開発やサービスの発展・浸透が期待できます。
株価が下落して割安に感じるMetaでも、5-10年後にメタバースがさらに一般化すれば株価の回復および上昇も十分考えられます。
だから短期間でのリターンを狙うというよりは、長期投資でのリターンを狙う銘柄と割り切って投資するのが最適かもしれません。
Metaへ投資するならサクソバンク証券がおすすめです。
最適な売買タイミングを知らせてくれる「取引シグナルサービス」があるため、チャート分析やファンダメンタル分析が苦手でも利益を伸ばしやすくなるでしょう。



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