米国株には高配当株が多い! 個別の高配当銘柄や増配銘柄、ETFも紹介

米国株は国内株より配当が多いと聞いたことはないでしょうか。実際に配当を重視する企業が多く、長期的な収益も見込んで投資をする人が日本でも増えています。

この記事では数多くある米国株のなかでも、とくに高配当の銘柄を紹介します。米国株投資の参考としてみてください。

目次

米国株の配当の概要

まずは米国株の配当の仕組みについて見ていきましょう。

米国株に高配当株が多い理由

アメリカは日本以上に株主への利益還元が強く求められる傾向です。思ったような利益が得られないと株式を売るなど、シビアな判断を下す株主も多いため、企業側も可能な限り配当を増やそうとします。

よって配当を継続している銘柄は多く、なかには25年以上連続で増配を続けている企業もあります。長期投資をする人、配当利回りを重視する人にとっても、米国株は人気となっています。

米国株の配当頻度は通常1年に4回

国内株の配当は通常年に2回なのに対し、米国株は年に4回行われるのが一般的です。

たとえばAT&Tの配当が行われるのは2月・5月・8月・11月です。これに対してエクソン・モービルは3月・6月・9月・12月となっています。

受け取るタイミングの異なる銘柄を保有すれば、毎月配当を受け取ることもできます。

高配当株の基準は配当利回り3%以上

配当利回りとは、「1株あたりの配当金÷株価×100」で計算される指標です。たとえばある銘柄の配当金が1株あたり30円で株価が1000円なら、配当利回りは3%です。

高配当と言われる基準について、国内株なら3%以上に設定されることが多いです。配当の多い米国株なら、もう少し基準を上げて4%以上としても良いかもしれません。

S&P500における高配当株ランキング

アメリカを代表する時価総額上位の企業で構成されるのがS&P500です。そのなかでも配当利回りの高い企業を10社紹介します。

順位銘柄名ティッカー配当利回り産業
1位AT&TT7.02%通信
2位アルトリア・グループMO6.68%タバコ
3位エクソン・モービルXOM6.25%石油
4位フィリップ・モリスPM5.25%タバコ
5位シェブロンCVX5.05%石油
6位IBMIBM4.97%IT
7位アッヴィABBV4.97%医薬品
8位ダウDOW4.42%化学
9位ベライゾン・コミュニケーションズVZ4.36%通信
10位ギリアド・サイエンシズGILD4.24%医薬品

※配当利回りは2021年4月13日の終値と、同日から12ヶ月間の配当支払い額から算出

石油、たばこ、通信・IT、医薬品といった産業の企業が中心となっています。以下、各社の概要について説明します。

AT&T

配当利回りが7%以上となっているAT&Tは大手の通信事業者で、電話の発明者である「グラハム・ベル」に由来する企業です。現在はインターネット等の通信事業が中心ですが、大手プロバイダーのDIRECTV、メディア・エンターテインメントのタイム・ワーナーを買収して傘下に入れています。

アルトリア・グループ

アルトリア・グループは持株会社で、紙巻きたばこ、機械製葉巻、パイプタバコなどを生産しているタバコ産業の巨大企業です。またシャトー・サンミッシェルなどのワイン事業も展開しています。

エクソン・モービル

テキサス州に本社を置く、世界的な大手石油会社の1つです。前身は「アメリカの石油王」として知られるジョン・ロック・フェラーが設立した「スタンダードオイル」です。現在は原油や天然ガス、およびその周辺商品を販売しています。

フィリップ・モリス

ニューヨーク州に本社を置く、世界的なタバコメーカーです。代表的なブランドに、「マールボロ」「ラーク」「パーラメント」などがあります。近年は「IQOS」などの無煙タバコ、リスク低減製品にも力を入れています。

シェブロン

エクソン・モービルと同じく、超大手の石油会社です。主な事業は石油や天然ガスですが、近年は代替エネルギーにも注力しています。太陽光発電やバイオ燃料など、総合エネルギー企業として事業を展開しています。

IBM

コンピュータ・ITのグローバル企業で、世界170か国以上でビジネスを展開しています。情報システムに関するハードウェア・ソフトウェア・コンサルティングなどが主要な事業です。近年は公的機関や他の企業と協業し、新たなビジネスモデルを生み出すことにも注力しています。

アッヴィ

前身の「アボット ラボラトリーズ社」の分社によって誕生したバイオ医薬品メーカーです。バイオ技術と研究開発力に強みを持ち、日本においても事業を展開。自己免疫疾患・肝疾患・神経疾患・がんの領域を中心に。医療用医薬品の開発や販売を行っています。

ダウ

ダウは素材化学会社であり、建築・インフラ、自動車、包装・パッケージなどの幅広い分野で使われる素材を手掛けています。具体的にはシリコン、ポリウレタン、接着剤など。日本では「ダウ・東レ株式会社」という東レとの合弁会社を設立して事業を展開しています。

ベライゾン・コミュニケーションズ

ベライゾン・コミュニケーションズは大手通信会社です。持ち株会社であり、子会社によって通信サービスを消費者・企業・政府機関に提供しています。代表的な商品は無線・ワイヤレス通信で、近年は自動運転技術やドローンへの投資も積極的に行っています。

ギリアド・サイエンシズ

1987年に創立されたバイオ医薬品企業であり、HIV、ウイルス性肝炎、癌などの予防・治療薬の開発や販売を手掛けています。日本でも2012年に「ギリアド・サイエンシズ株式会社」が、日本法人として設立されました。

<h2>25年以上連続で増配を続けている高配当銘柄</h2>

銘柄名ティッカー配当利回り産業
エクソン・モービルXOM6.25%石油
シェブロンCVX5.05%石油
IBMIBM4.97%IT
コカ・コーラKO3.11%飲料
スリーエムMMM3.00%化学
ペプシコPEP2.85%飲料

※配当利回りは2021年4月13日の終値と、同日から12ヶ月間の配当支払い額から算出

先ほどのS&P500のランキングにも登場したエクソン・モービルやシェブロンなどは、連続で増配している企業でもあります。それ以外の企業について簡単に解説します。

コカ・コーラは言わずと知れたグローバルの飲料メーカーで、日本でも数々の商品が販売されています。近年は新興国への浸透にも力を入れています。

スリーエムは世界的な化学・素材メーカーで、ビニールやポリエステルなどが代表商品です。日本では「3Mジャパン」が現地法人として設立され、テープ・フィルム・ラベルなど、消費者に身近な製品も提供しています。

ペプシコはニューヨークに本社を置く飲料・食品メーカーで、世界200カ国以上でビジネスを展開しています。代表ブランドの「ペプシコーラ」は、日本でもおなじみです。近年はアメリカの消費者の健康志向の高まりから、カロリーゼロや低糖質の飲料を重視しています。

米国株ETFの高配当銘柄

銘柄名運用会社分配金回数配当利回り経費率
SPDRポートフォリオS&P500 高配当株式ETFState Street年4回5.16%0.07%
iシェアーズコア米国高配当株 ETFBlack Rock年4回3.44%0.08%
エネルギー・セレクト・セクター SPDRファンドState Street年4回3.97%0.12%
iシェアーズ 好配当株式 ETFBlack Rock年4回3.23%0.38%

「SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF」は、S&P500のなかでも特に高配当の80銘柄に絞って投資をするファンドです。経費率も0.11%未満とかなり低く、コストを抑えながら投資できます。

iシェアーズコア米国高配当株 ETF」はS&P500だけでなく、米国市場全体から見て配当利回りの高い銘柄に投資をするスタンスです。ベンチマークとするのは「モーニングスター配当フォーカス指数」で、モーニングスター社が開発・算出する、米国高配当株で構成される指数です。

「エネルギー・セレクト・セクター SPDRファンド」はエネルギー関連の株に絞って投資するETFで、石油・天然ガス・エネルギー設備といった業種の銘柄に分散投資を行います。

「iシェアーズ 好配当株式 ETF」のベンチマーク指数は「ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックス」です。ダウ・ジョーンズ社が算出する、配当利回りの高い銘柄で構成される指数です。

いずれのETFも高配当の銘柄ですが、リスクも把握してから投資をしましょう。たとえば「SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF」はセクターが金融や不動産に偏っている点に注意する必要があります。生活必需品と異なり、景気の影響を受けやすい側面があるためです。

ファンドを構成する銘柄は、運用会社のホームページですべて見ることができますので、運用方針などとともに、事前に確認することをおすすめします。

米国株の配当について知っておきたいポイント

米国株の配当の受け取り方や税金など、注意しておきたいポイントについて解説します。

配当の権利を得る方法

米国株の配当を受け取るには、権利確定日までに銘柄を保有することが必要です。ただし、米国株の場合は買付のタイミングと権利を獲得するまでの間にタイムラグがあります。

よって「権利付最終日」までに買付をして保有していなければなりません。権利付最終日は、権利落ち日の前営業日となります。

たとえば2022年3月31日が権利確定日の場合、2022年3月29日までに買付をする必要があります。

権利付最終日や権利落ち日については、各証券会社の会員用ページや銘柄スクリーニングツールなどで確認できます。

配当の受け取り方

米国株の配当金は、証券会社の口座に入金されます。通貨は証券会社によって異なり、SBI証券・楽天証券は米ドル、DMM株は日本円での受け取りです。

配当金の受け取りまでの期間については、現地の支払日から数日のタイムラグが発生します。証券会社による入金確認、投資家の口座への入金といった処理が必要で、時差も関係するためです。

たとえばSBI証券の場合は現地支払日から国内営業日換算で1~2日後です。楽天証券の場合は、現地で配当金の支払いを予定している日付から約1週間後となります。

現地における配当金の支払日にすぐ受け取れるわけではありませんので、利用する証券会社におけるルールを確認しましょう。

配当にかかる税金

米国株の配当金に対しては、まずアメリカで10%が源泉徴収されます。残りの90%について、日本で20.315%の税金がかかります。

配当金を100とすると、日米での税金が引かれた後の手取りは71.7となります。よって米国株の場合は、合計で28.3%が源泉徴収される仕組みです。

二重課税を取り戻すには確定申告をすること

米国株の配当金には二重課税によっておよそ30%が課税されてしまいますが、確定申告をすることで米国の徴収分を取り戻すことが可能です。

具体的には確定申告によって「外国税額控除」を受けることです。この制度により、外国で課された税額を日本の所得税や住民税から差し引くことができますので、間接的な形はなりますが外国による課税分を取り戻すことができます。

総合課税、申告分離課税のどちらを選んでも外国税額控除は適用できます。ただしNISA口座による非課税取引については、確定申告ができないため外国税額控除も受けられません。

もっともNISA口座は国内でかかる20.315%の税金を非課税にすることができるため、外国税額控除が適用されなくても十分に利用するメリットはあります。

まとめ

米国は株主への利益還元の傾向が強く、配当の多い銘柄も数多く存在します。なかでも高配当の銘柄をいくつか紹介しましたので、参考にしてみてください。手軽に分散投資をしたい方にはETFが適しており、米国株ETFにも高配当の銘柄があります。

得られた配当金には日米で二重の税が課されますが、確定申告をすることで米国の課税分を取り戻すことができます。

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