宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行とは?
- 2021/3/2
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本記事では、ヴァージン・ギャラクティックが計画中の宇宙旅行計画と、同社のビジネスモデルについて掘り下げてお伝えします。
ヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行計画
ヴァージン・ギャラクティック【SPCE】の事業目的は、設立当初から「宇宙旅行のための宇宙船を製造し、打ち上げること」です。ヴァージン・ギャラクティックは、2019年2月に「乗客」一人を乗せた宇宙船VSSユナイティを宇宙空間に到達させ、その事業目的を実現しています。
ところで、ヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行計画とは、どのような内容なのでしょうか。宇宙船スペースシップツーは乗員2名、乗客6名の8人乗りの小型宇宙船です。実際には飛行機のように飛行し、なおかつ垂直上昇して宇宙空間へ到達するので、スペース・エアプレーンという呼び方が正しいようです。乗客がスペースシップツーに搭乗すると、母機にドッキングした状態で高度1万4千キロメートルまで飛行し、そこから母機から分離してエンジンを噴射、高度を上げてゆきます。
高度110キロメートルに達すると落下を開始し、乗客は4分間程度無重力状態を体験することになります。高度1万2千メートルまで降下すると通常飛行モードに切り替わり、後は普通の飛行機のように飛行して地上の滑走路に着陸します。出発から着陸までの宇宙旅行の体験時間は90分程度とされています。
ヴァージン・ギャラクティックのビジネスモデル
ところで、ヴァージン・ギャラクティックのビジネスモデルはどうなっているのでしょうか。ヴァージン・ギャラクティックも「旅行会社」ですので、主たる収入源は「旅行代金」です。同社は、90分間の宇宙旅行を一人25万ドル(約2625万円)で販売しています。現時点ですでに世界中から600人以上が参加を申し込んでいて、同社は8000万ドル(約84億円)もの「預り金」を預かっているそうです。
現在のところ、ヴァージン・ギャラクティックは、早ければ年内の宇宙旅行の開始を目指していて、2025年までに年間270フライトを実施する計画を立てています。仮に全フライトが実施された場合、同社の2025年度の売上高は、
270フライト X 定員6名 X 25万ドル = 4億500万ドル(約425億2500万円)
になります。サービス開始から4年で4億ドルの売上が獲得できるのであれば、悪くないビジネスであると言っていいでしょう。ただし、ヴァージン・ギャラクティックは、これまでにテストフライトの実施時期を何度も遅らせてきた「実績」があるので、ビジネスの立ち上げが計画通り進むかについては、ある程度慎重に見た方がいいかも知れません。
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