ウォーレン・バフェットがファイザー株や一部のアップル株を売却、そのワケとは?

ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが、昨年第三四半期に購入したばかりの大手製薬企業ファイザーの株を、今日までにすべて売却していたことがわかりました。購入した株を長期保有して値上がりを待つ「バイ・アンド・ホールド」戦略を旨とするバフェットですが、これほど早くファイザー株を売却した理由は何でしょうか。

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昨年第三四半期に購入したばかりのファイザー株

ウォーレン・バフェットは、昨年第三四半期に製薬会社アッヴィ、メルク、ブリストルマイヤーズスクイブの株とともにファイザーの株を1億3600万ドル(約142億8千万円)分購入しています。ファイザーは新型コロナウイルスのワクチンの製造を開始し、世界中へ供給を開始したばかりです。

一方で、ファイザーの株価は30ドル台で推移し、一時41.85ドルの値を付けたものの再び30ドル台へ値下がりし、鳴かず飛ばずの状態でした。あるアナリストは、バフェットが単に「もっと良い投資先」を見つけたため、ファイザー株を売却したと見ています。

もともとウェイトが小さかったファイザー株

また、バフェットのポートフォリオにおいては、ファイザー株のウェイトがもともと小さ過ぎたとする声もあります。バフェットの製薬会社4社に対する投資額は、アッヴィとメルクがそれぞれ18億6千万ドル(約1953億円)、ブリストルマイヤーズスクイブが18億1千万ドル(約1900億円)、ファイザーが1億3600万ドル(約142億8千万円)となっています。投資額としては他3社の7-8%程度に過ぎず、ポートフォリオ管理の面から「クリア」された可能性があります。

Apple株も一部売却

ところで、バフェットはファイザーの株をすべて売却する一方、Appleの株も一部売却しています。バークシャー・ハサウェイの最新の報告書によると、バフェットは2020年度第四四半期において、74億ドル(約7770億円)相当のApple株を売却しています。最盛時はバフェットのポートフォリオの48%を占めていたApple株は、今回の売却により42.8%までシェアを低下させることになりました。

今回の売却により、バフェットがAppleへのフォーカスを弱め始めたとする声がありますが、筆者はそのようには見ていません。同じ時期にバフェットは、通信大手ベライゾン・コミュニケーションズとエネルギー大手シェブロンに投資しており、株価が比較的堅調のApple株を売却して他のバリュー株に「シフト」したに過ぎない可能性が高いです。バフェットは、Apple株の一部を売却した同じ時期に、同じく高値を付けていたJPモルガンの株も一部売却しています。

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(参照サイト)
https://www.fool.com/investing/2021/02/21/warren-buffett-just-sold-his-pfizer-stock-should-y/
https://www.thestreet.com/apple/news/buffett-sells-apple-should-investors-worry

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