最新バフェット銘柄情報・バフェットのポートフォリオを紹介する

人類史上最強の投資家の呼び声が高いウォーレン・バフェット。保有総資産800億ドル(約8兆560億円)の世界第四位の資産家は、いったい何に投資しているのでしょうか。短期の売買を嫌い、長期投資を旨とするバフェットのポートフォリオには、予想通り堅実な銘柄が多く存在していました。今回の記事では、バフェットのポートフォリオ「バフェット銘柄」をご紹介します。

目次

最大の投資先はあのIT企業

バフェットのポートフォリオをモニタリングしている「ウォーレン・バフェット・ストックポートフォリオ」によると、2020年6月30日時点でウォーレン・バフェットが持株会社バークシャー・ハサウェイを通じて投資している株式で最大のポートフォリオシェアを持つ銘柄はAppleです。その数245,155,566株、時価総額89,432,750,000ドル(約9兆3870億円)、ポートフォリオ全体におけるシェア44.18%となっています。

バフェットは2016年初めころよりAppleの株を買い始め、以後持続的に買い増しし、現在に至っています。バークシャー・ハサウェイは、アップルの発行済株式の5.7%を保有する大口株主となっています。

実はバフェットはITセクターの企業にあまり関心を持っていなかったと言われています。現在もiPhoneすら持たないバフェットは、8年間投資し続けたIBMという例外を除いて、IT企業にはほとんど投資していませんでした。しかし、バークシャー・ハサウェイの株主でメリーランド大学教授のデイビッド・キャス氏らの助言によりAppleの財務分析を行ったところ、Appleが保有する豊富なキャッシュが市場から過小評価されていることや、株価が相対的に低く取引されていることなどに気づき、投資を決めたそうです。

産業セクターでは金融業界がお好き

Appleに次ぐ二番目の大口投資先はバンク・オブ・アメリカ(Bank of America)で、その数925,008,600株、時価総額21,968,954,000ドル(約2兆3066億円)、ポートフォリオ全体におけるシェア10.85%となっています。なお、バークシャー・ハサウェイはバンク・オブ・アメリカの発行済み株式の6.64%を保有する筆頭株主です。

三番目の大口投資先はコカ・コーラで、保有株式数4億株、時価総額17,871,999,000ドル(約1兆8765億円)、ポートフォリオ全体におけるシェア8.82%となっています。以下、アメリカン・エキスプレス(ポートフォリオ全体におけるシェア)、クラフト・ハインツ(同5.13%)、ムーディーズ(同3.34%)、ウェルスファーゴ(同3.0%)、USバンコープ(2.4%)、ダヴィタ・ヘルスケアパートナーズ1号ファンド(同1.48%)、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(同1.38%)となっています。金融セクターの企業が5社と多く選ばれています。

産業セクター別のポートフォリオシェアは、IT48%、金融30%、生活必需品15%、一般消費財4%、ヘルスケア2%、素材1%となっています。ITのシェアが高いのは、Appleへの投資がそのまま反映されているからです。なお、バフェットの投資ポートフォリオは、投資先上位10社で全体の87.71%を占めています。

航空会社の株はすべて売却

ところで、バフェットは最近、保有していた航空会社の株をすべて売却し、アメリカ社会を驚かせました。具体的にはアメリカン航空、ユナイテッド航空、サウスウェスト航空、デルタ航空のすべての株式を40億ドル(約4200億円)程度で売却し、ポートフォリオから完全に削除しました。専門家の多くは、バフェットが航空会社の株を保有し続けることで損失が生じることを恐れ、早めに処分したと分析しています。

航空会社の株をすべて売却したことについてバフェットは、「航空会社にとって世界は大きく変わってしまった。アメリカ人の生活習慣も変わってしまい、それがいつまで続くかわからない。(新型コロナウィルスのパンデミックによる)大きな影響を受ける業界はいくつか存在するが、航空業界もそのひとつだ」と説明しています。

新たに日本の商社に投資も

ところで、バフェットは90歳の誕生日に、伊藤忠、丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事の5社の日本の総合商社に投資したと発表し、話題を集めました。取得株式数はいずれも発行済み株式の5%程度で、東京証券取引所を通じて取得したコストは62億5千万ドル(6563億円)程度だったそうです。

バークシャー・ハサウェイの発表によると、バークシャー・ハサウェイは日本の総合商社への投資を長期投資として捉えていて、今後も最大9.9%程度まで買い増しする可能性があると説明しています。同社はまた、日本の総合商社への投資は、同社がこれまでに行ってきたコカ・コーラ、アメリカン・エキスプレス、ムーディーズなどへのパッシブ投資と類似するものであるとも説明しています。

「バークシャー・ハサウェイが、日本と5社の総合商社と未来を共有できることを嬉しく思う。未来がそれぞれにとって相互に利益を生み出すものになることを願っている」とコメントしているバフェットは、本当はどのような理由で日本の総合商社へ投資したのでしょうか。この、バフェットの日本企業への投資については、別の記事でより詳しく説明します。

まとめ:トレンドや成長分野を予測するためにポートフォリオに注目する

この記事では、ウォーレン・バフェットが保有している株式ポートフォリオについて最新の情報を解説しました。

以前バフェットはITセクターの企業にあまり関心を持っていなかったと言われていますが、現在ではAppleがポートフォリオの最大のシェアを占めています。

また金融業界にも強い興味を持っていることから、銀行業界の株式、最近では日本の商社にも投資したと発表しました。

一方で、新型コロナウイルスの影響による業績悪化を理由として航空会社の株式は全て売却したようです。

投資家にとっては、バフェットのポートフォリオに注目することで、市場のトレンドや将来の成長分野を予測する手がかりとなるでしょう。

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(参照サイト)
https://warrenbuffettstockportfolio.com/
https://bit.ly/3qwfa1d
https://bit.ly/3qwfa1d

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