投資の初心者の方が資産運用を始めるなら、NISAはぜひとも活用するべき金融制度です。投資で得た利益に税金がかからないため、通常よりも有利に資産形成をすることができます。
今回はNISAの概要、利用するメリットや注意点、上手に利用するコツについて解説します。NISAはリニューアル・拡充が予定されており、今後も要注目の制度です。
※本記事は投資関連の情報提供を目的としており、特定のサービス・金融商品への投資を勧誘するものではありません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断で行っていただきますようお願いします。
NISA制度の概要
NISAとは日本で実施されている非課税優遇制度です。20歳以上で国内に住んでいる方なら誰でも口座を解説できるため、幅広い方が利用できます。
NISA口座は2種類ある
NISAには一般NISAとつみたてNISAの2種類があります。それぞれの概要を下記の表にまとめました。
一般NISA | つみたてNISA | |
投資可能な商品 | 株式(国内・海外)、ETF、投資信託、 | 投資信託 |
年間の非課税投資枠 | 120万円 | 40万円 |
非課税期間 | 5年 | 20年 |
買付方式 | 通常買付・積立 | 積立のみ |
投資可能期間 | 2028年まで | 2042年まで |
一般NISAのほうが年間の非課税投資枠は大きいですが、非課税期間は短く設定されています。ただし投資信託以外に株式やETFを選ぶこともでき、米国株に投資をすることも可能です。
つみたてNISAは非課税期間が20年で、長期的に非課税で運用できるのがメリット。年間投資枠は少なめですが、投資資金があまりない方でも利用しやすいでしょう。
なお一般NISAとつみたてNISAは、どちらか一方しか選ぶことはできません。自分に合うのはどちらなのかを、慎重に考えて決める必要があります。
NISAで資産運用をするメリット
NISAで資産運用を始めることで、下記のメリットを享受できます。
運用益が非課税になる
株式や投資信託などの資産運用で得られた利益には、通常20.315%の税金がかかります。
NISAの場合、非課税期間の間は利益に課税されることがありません。課税されない分をそのまま投資に回せるため、資産が増えるスピードも増すことになります。
つみたてNISAは長期の積立投資を実践できる
投資初心者は、長期の積立投資から始めるのが鉄則です。リスクを軽くしながら、徐々に資産を形成することができます。
つみたてNISAで商品を買い付ける設定を一度済ませてしまえば、あとは毎月自動で買付を行ってくれますので手間がかかりません。忙しくて投資に回す時間があまりない方にも適しています。
確定申告が必要ない
NISA口座の資産運用で得た利益は非課税のため、確定申告をする必要はありません。ただし証券口座を別に持っていて、そちらで利益が出た場合は確定申告が必要となるケースもあるので注意してください。
NISAで資産運用をする注意点
一方で、NISAの資産運用には下記のような注意点もあります。
損益通算ができない
損益通算とは、損失と利益を合算して相殺することでことです。複数の口座で取引をしている場合、損益通算によって税負担を減らすことにつながります。
しかしNISAでは損益通算ができません。別の課税口座で発生した利益に関しては、その分の税金を支払う必要があります。
繰越控除も不可能
繰越控除とは損失を3年繰り越して、その間に利益と相殺する制度のことです。翌年以降の税金を少なくすることができます。
しかしNISAの場合は利益に課税されないため、損失についても税務上は発生しなかったものとして扱われます。よって繰越控除を適用させることはできません。
NISAで上手に資産運用をするための大切なポイント
ここではNISAをうまく活用するためのコツについて解説します。
分散投資をする
投資のリスクを減らすには、分散投資が重要です。投資する銘柄、投資先の国や地域、投資するタイミングの3つを分散することを意味します。
投資信託は株式や債券などの銘柄が複数含まれているため、投資家が自分で選ぶことなく分散投資ができます。また積立買付をしていけば投資するタイミングも分散させることができます。
長期で保有する
資産運用では、福利効果を得ることが非常に重要になります。福利効果とは簡単に言うと、運用で得た利益を投資に回すことで、利益が利益を生む効果のことです。
福利効果は長期で保有するほど増加しますので、10年・20年といった単位で保有することが重要です。短期的な値動きに焦って売却してしまわないように気を付けましょう。
クレジットカードを活用する
証券会社によっては、クレジットカードで決済ができる場合があります。クレジットカード会社のポイントが貯まるため、通常の振り込みなどによる決済よりもお得です。
具体的にクレジットカードでNISAの投資ができる会社の例は下記のとおりです。
・SBI証券(三井住友カード)
・楽天証券(楽天カード)
・マネックス証券(マネックスカード)
・auカブコム証券(au PAYカード)
NISAの次に何を利用すべきか?
NISAの投資枠を使い切った場合、その次に何に投資すべきか迷う方もいるでしょう。そこで考えられる選択肢として、以下のものがあります。
iDeCo
iDeCoは個人型の確定拠出年金で、投資信託などから自分で商品を選んで年金を運用するものです。2022年10月からは加入できる条件が緩和され、 より多くの方が加入できるようになるので注目です。
iDeCoも運用益が非課税になるほか、掛金が所得控除の対象になるため、所得税・住民税の節税につながります。またお金を受け取るときにも退職所得控除が利用できるため、通常より税金が安くなります。
iDeCoの最大の注意点は、60歳までお金を引き出せないことで、老後資金のための制度という意味合いが強くなっています。よって子供の教育資金や住宅ローンの頭金など老後前に使うお金はiDeCoに投資すべきではありません。
通常の課税口座を利用する
NISAやiDeCoの非課税枠を使い切り、それでも投資できる資金がある場合は、通常の証券口座で投資を行うことになります。課税されてしまいますが、利益がゼロになるわけではありません。
複数の口座で取引をすることになるため、管理に手間がかかることに注意しましょう。また投資は余剰資金で行うのが原則なため、生活防衛資金は別途用意しておくことも忘れないでください。
NISAは拡充される可能性がある
2022年8月に発表された金融庁の税制改正要望が大きな話題となりました。 NISA制度について拡充の要望を出しており、実現すれば投資家にとってメリットが非常に大きいからです。
制度の恒久化
一般NISAは2028年まで、つみたてNISAは2042年までですが、制度自体を恒久化しようという内容です。
非課税期間の無限化
一般NISAの5年間、つみたてNISAの20年間という制限を撤廃する内容です。実現すると、NISAに関する利益は永久的に非課税扱いとなります。
投資可能枠の拡大
投資可能枠をさらに多くするという要望内容です。実現すれば、NISAの資産運用に回せる額が増え、非課税メリットもさらに大きくなります。
まとめ:NISAでコツコツと将来の資産形成をしよう
NISAは投資の利益が非課税となる、投資家にとってメリットの大きい金融制度です。一般NISAとつみたてNISAの2種類があるので、自分に合うほうを選んでください。
NISAは制度が拡充され、さらに投資家にとってメリットの大きい制度となる可能性もあります。今後もNISA制度は要注目と言えるでしょう。
NISAは自分で運用商品を選び、自分の好きなタイミングで売買できますが、投資の初心者にとってはそうした一連の流れが難しく感じるかもしれません。
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