テレビや雑誌、SNSなどで米国株の投資信託が話題になっています。身近な人から「米国株のS&P500の投資信託をコツコツ将来に備えて買っている。」という話を聞くことも増えているのではないでしょうか。
一方で2022年から米国株の市場が崩れて「損をした」「こんなはずじゃなかった…」という声も耳にしているかもしれません。
そこで今回は、米国株の投資信託について様々な意見や情報が飛び交う中で、投資をこれからはじめようと言う方のために
- 米国株投資信託ってそもそも何?
- どこで買えばいいの?
- 何を買えばいいの?
- 投資するべきなの?損しない?
といった投資をはじめたばかりの人がよく抱える疑問を本記事では解消していきます。
米国株の投資信託とはそもそも何?
投資信託とは「不特定多数の投資家から集めた資金を専門の運用会社が投資家の代わりに運用してくれる金融商品」です。そして投資信託の中でも米国株の個別銘柄をポートフォリオに組みこんでいるのが米国株の投資信託です。
投資信託は大きく分けて2種類存在します。
特徴 | 信託報酬 | |
アクティブファンド | プロの判断で運用 | パッシブファンドより高め |
パッシブファンド(インデックスファンド) | S&P500などの指数に連動 | 安めに設定されている |
アクティブファンドは投資信託を運用する会社が独自の見通し、判断で運用されます。
一方、パッシブファンドはNYダウ工業株価指数30やS&P500、日本で言う日経平均のようなインデックスと同じ値動きになるように設計された投資信託です。投資信託には売買手数料とは別に一般的に信託報酬という運用手数料が発生します。
アクティブファンドは運用手数料が高め、パッシブファンドはインデックスに連動するだけなので手数料が安い傾向にあります。
アクティブファンド・・・独自の見通しで運用、手数料は高め
パッシブファンド・・・インデックスと同じ動きになるように運用、手数料は安め
よく投資信託の書籍や投資本では「プロのファンドマネージャーの判断や見通しで運用されるアクティブファンドの多くはインデックスファンドのリターンに勝てない」という内容が書かれています。
一方、「インデックスファンドより高いリターンのアクティブファンドもあるから、インデックスだけ買っておけばいいという考え方は極論だ」という主張もあります。
アクティブファンドとパッシブファンドはどちらが良いのかという議論は度々、ありますが結論は平行線のままです。
米国株の投資信託を買うメリット
AmazonやApple、Google、Disney、Starbucksなど米国の企業などの日本でもお馴染みの銘柄は直接、買えます。しかし、直接、個人でも米国株を買えるのに何故、投資信託を通して米国株を買う人がいるのでしょうか。
実は投資信託には個別株投資にはない2つのメリットがあるからです。
- 運用をプロにお任せできる
- 個人では難しいポートフォリオを組める
運用をプロにお任せできる
例えばプロの運用会社に資産運用を丸投げしてしまいたい、ポートフォリオを考えたり組み替えたりすること自体が面倒、決算書などを分析することができないなどの理由で運用を任せたいという需要があります。そんな方には投資信託はおすすめです。
個人では難しいポートフォリオを組める
また個人では難しい分散投資やポートフォリオを組む際にも投資信託はおすすめです。
例えばS&P500の銘柄を全て個人で買おうと思ったら500銘柄全てを自分で買わなければいけず、とても面倒です。しかも、最低単元ずつ買っても500銘柄も買うとなると大きな資金が必要になります。
しかしS &P500に連動した投資信託ならば1口買うだけでS&P500の銘柄を全てセットで買うのと同じ効果があります。しかも小口で買えるため、個別株を個人的に揃えるだけでは難しいポートフォリオも簡単に組めます。
米国株の投資信託はどこで買えるの?
米国株の投資信託は金融機関で買うことができますが、品揃えに違いがあります。
信託報酬が安いもの、斬新な切り口で運用されているものなど投資信託も様々です。たくさんの種類の投資信託の中から選ぶなら証券会社がおすすめです。
またオンライン取引だけで売買が完結するネット証券でも投資信託を買えます。ネット証券はオンラインで完結する分、投資信託の購入手数料が低い傾向にあります。
- 対面で相談して投資信託を買うなら、まちの金融機関や店舗型の証券会社
- 取引手数料を節約するならネット証券
何を買えばいいの?定番の米国株投資信託を紹介
米国株が組みこまれた投資信託はとても種類が多く「何を買えばいいのかよく分からない」と感じる方も多いのではないでしょうか。例えばS&P500に連動した投資信託だけでも複数の種類があります。
ほかには、レバナス(正式名称iFreeレバレッジ NASDAQ100)と呼ばれている米国の成長銘柄が中心に上場されているNASDAQ市場から集められた100銘柄に、レバレッジをかけて概ね2倍の動き値動きをする投資信託も話題です。
何を買えばいいのかは、リスク許容度や投資方針などによって変わってくるため「人それぞれ」というのが答えです。しかし「人それぞれ」と言われても何を買えばいいのか途方に暮れてしまう方も多いでしょう。
そこで、投資信託を選ぶ際の簡単な基準を3つ紹介します。
1. 人気があるかどうか(純資産総額が大きいと良い)
2. 信託報酬
3. 投資方針に合っているかどうか
まず、人気のあるよく買われている投資信託がおすすめです。あまりにも人気のない投資信託は「償還」といって運用をやめて返金する措置がとられることが意外に多いからです。
また、運用手数料は基本的には安い方が有利です。似たような中身の投資信託ならば信託報酬の安さも選ぶ基準になります。
そして投資方針にあっているかどうかも投資信託を判断する基準です。投資家の中には、多少リスクがあっても一攫千金を狙う人もいれば、なるべくリスクを抑えた運用をしたい人もいます。大切なのはリスクを理解した上で投資信託を選ぶことです。
人気の米国株投資信託7選
人気の米国株投資信託を7つご紹介します。米国株の投資信託では指数連動型、高配当型、リスクをとったレバレッジ型に人気が集まっています。
特徴 | 信託報酬 | |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | S&P500指数に連動を目指す。 | 年率0.0968%以内 |
i Free NEXT NASDAQ100 | NASDAQ100指数に連動を目指す。 | 年率0.495% |
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド | FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指ざす。 | 年率0.1238%程度 |
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド | FTSEハイディビデンド・ イールド・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。 | 年率0.132%程度 |
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | 「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」(VTI)を通じてCRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。 | 0.0938%程度 |
楽天全米株式インデックス・ファンド | 米国株式市場の動きをとらえることを目指して、CRSP USトータル・マーケット・インデックス (円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行う。 | 年率0.162% |
iFreeレバレッジ NASDAQ100 | NASDAQ100指数(米ドルベース)の値動きの2倍程度を目指す | 年率0.99% |
迷ったら、ここに挙げた運用方針に合う投資信託を検討すると良いでしょう。また、もっと幅広い投資信託から探したいという方は投資信託を網羅的にまとめているモーニングスターから探してみるのもおすすめです。
https://www.morningstar.co.jp/
(モーニングスター)
米国株のインデックス型の投資信託に積立はするべき?
S &P500や米国株の大企業以外に中小企業も含んだVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)に積立投資をすれば、米国経済が拡大し続ける限り途中、波はあっても資産を形成できるという主張をよく目にしませんか。
たしかにリーマンショック以降の2010年台は米国の中央銀行(FRB)の金融緩和で米国市場全体の株価が値上がりしました。全体が値上がりするということは素直にインデックスを買えば利益が出せた時代が10年以上振り返ってみれば続きました。
しかし、FRBは2022年に入ってから金融引き締めの政策をとっており、米国の株式市場全体が軟調で下げています。2020年〜21年頃からインデックスに連動した投資信託を買った方の中には、「こんなはずじゃなかった…」と感じている方もいるかもしれません。
米国のインデックスが上がり続けるには、米国経済が成長し続けるのが前提です。その前提が今後、続くのであれば腰を据えて長い期間、積立投資をするのが良いでしょう。
一方、米国の株式市場を押し上げてきた前提条件自体に疑問を感じているのであれば、積立を控えるべきかもしれません。
米国株の投資信託の積立投資にはリスクがあること、そして米国の成長を信じ長く積立を続けられるならばインデックス型の投資信託の積立をしても良いのではないでしょうか。
無理なく長く米国株の投資信託とつきあいましょう
基本的に投資信託は中長期で長くつきあえるものを選びましょう。一番、良くないのは短期的な目線で一貫した方針を持たずに態度を変え続け、長く持っていられない投資信託を持ってしまうことです。投資方針にあった長く続けられる、持っていられる投資信託を選ぶことをおすすめします。
もしどの運用商品を買えばよいのか分からない、投資はプロの判断にお任せしたいといった場合は、ファンドへ投資することを検討してみてはいかがでしょうか。
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