パソコンやスマートフォンをはじめ、テレビや自動車用半導体の旺盛な需要も示しているように、今やすべての産業の礎でもある半導体を製造するには、さまざまな技術を活用する必要があります。
半導体工業会(SIA)が2022年3月に発表したデータでは、半導体不足が続いているにもかかわらず、半導体売上高の伸びを示しています。
半導体の受託生産世界最大手、TSMCが2022年月の決算発表で設備投資計画を前年実績を100億ドルほど上回る見通しを示し、半導体製造装置の需要期待も高まっています。
また、米国の市場調査会社IC Insightsの調査によれば、需要の増加が続いていることを受けて業界の設備投資額も史上最高を記録する見通しだといいます。
そこで今回は、こういった最先端の技術を支える半導体製造装置メーカーをご紹介します。
[ASML/NASDAQ]ASMLホールディング
1984年に設立されたオランダに本拠を置く、半導体の製造に使用されるフォトリソグラフィシステムの持株企業です。同社は半導体の微細化の最先端にいます。
フォトリソグラフィといわれる、紫外線を使用しマイクロチップの基礎となる回路を焼き付けていく過程を担う装置を手がけています。
最先端のチップ製造におけるコストにおいてリソグラフィはのかなりの割合を占め、チップメーカーが5ナノメートルのプロセスノードを超えて継続するには、次世代EUVリソグラフィツールが必要。
製品は、インテル、サムスン、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)などすべての大手半導体メーカーで使用されています。
EUV露光装置のシェア100%となっており、最先端の微細化を実現するために使われるEUVの露光装置は1台200億円規模と高額であるにもかかわらず、インテルは前述した米アリゾナ州での新工場2つに導入することを明言しています。
[LRCX/NASDAQ]ラム・リサーチ
米国カリフォルニア州に本社をもつ、半導体業界にウェーハ製造装置とサービスを提供する半導体製造装置メーカーです。
集積回路(ICs)の製造に使用される半導体処理装置の設計・製造・販売・再生・サービス、またウェーハ加工半導体製造装置セグメントの製造・整備をおこなっています。
製品とサービスは、携帯電話、パーソナルコンピュータ、サーバー、ウェアラブル、自動車、データストレージデバイスなど。
3D NANDフラッシュ・ストレージや高精度DRAMなど最先端をゆくロジック/ファンドリーなど、チップメーカーにとって重要な工程であるエッチング、薄膜の堆積、ウエハー洗浄分野に注力しています。
特に半導体エッチング装置の分野では、世界NO.1企業として常に先端技術を送り出しています。
主要顧客はサムスン電子や台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)となっています。
[AMAT/NASDAQ]アプライド・マテリアルズ
https://www.appliedmaterials.com
世界最大級の半導体製造装置メーカーで、製造装置、サービス、およびソフトウェアを世界の半導体、ディスプレイなど、世界中のほぼすべての半導体チップ製造に対応する材料工学ソリューションを提供しています。
チップ製造プロセスに使用される半導体キャピタル設備を含むセミコンダクターシステム、機器とファブのパフォーマンスと生産性を最適化する統合ソリューションを提供。
主に、物理的気相成長法および化学的気相成長法、エッチング、化学機械研磨、ウエハーやマスクの検査、クリティカルディメンション測定、欠陥レビューSEMの装置を手掛けています。
セグメントは、エッチング、急速熱処理、蒸着、化学的機械的平坦化、計測および検査用の半導体資本設備、ウェハ包装、およびイオン注入を含む半導体システムです。
機器や工場のパフォーマンスと生産性を最適化するための統合されたソリューションを提供しています。
[TSM/NASDAQ]ケー・エル・エー
半導体および関連する電子産業向けのプロセス制御、および歩留まり管理ソリューションとサービスをおこなうサプライヤーです。同社では、半導体産業のための歩留まり管理、プロセス監視診断、制御システムの設計および製造を手掛けています。
また、デバイス製造、検査、計測製品のポートフォリオと関連サービス、ソフトウェア、およびその他の製品を提供することで、研究開発および集積回路、ウェーハ、レチクルの製造をサポートしています。
製品はプリント回路基板、フラットパネルディスプレイ、特殊半導体デバイス、その他の電子部品のさまざまな製造段階に対応しており、技術的に高度な歩留まり向上およびプロセス対応ソリューションも提供。
システムは、半導体開発の様々な段階で製造プロセスを分析するために使用されています。
レーザースキャニング製品は、ウエハーの認定、プロセスモニタリング、および装置モニタリングに使用されています。
[TSM/NASDAQ]テラダイン
テストおよび産業用アプリケーション向けの自動化装置のグローバルサプライヤーです。
半導体の自動検査装置、ハードディスクドライブ、回路基板、電子システムのシステム検査、デバイスの無線検査などの検査装置の設計、開発、製造、販売を手掛けています。
半導体テスト、システムテスト、産業オートメーション、ワイヤレステストなどをおこなう事業セグメント、半導体テスト製品とサービスの設計・製造・マーケティングをおこなう半導体テストセグメント、防衛・航空宇宙計装テスト、ストレージとシステムレベルのテスト、回路基板テスト用の製品とサービスの設計、製造、およびマーケティングをおこなうシステムテストセグメントなどを展開しています。
また、高度なロボット制御ソフトウェアの設計・製造などをおこなう産業オートメーションセグメント、ワイヤレステスト製品とサービスの設計・製造などをおこなうワイヤレステストセグメントも展開しています。
まとめ:半導体業界の設備投資増加などに今後も期待
半導体は世の中のさまざまな物に使用されており、具体的な事業内容も企業によって異なります。ただ、世界的な半導体不足はまだ解消の見込みがなく、今後も一定の半導体需要により、半導体関連銘柄にも好影響が出る可能性があります。
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