徐々に解消されつつある半導体といえばいまや、スマートフォンやパソコンなどに限らず、あらゆるものをネットとつなぐIoT時代の到来に伴い、家電製品、自動車などに幅広く使われています。このように産業の基盤を支える存在であり、需要拡大で長期間の好況が続く「スーパーサイクル」に入ったとの見方もあります。
しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、現在は世界的な半導体不足の状況下におかれました。半導体業界はこれまで「シリコンサイクル」と呼ばれる3~5年程度の期間で好況と不況を繰り返してきましたが、この半導体不足を乗り越えて、その市場規模は一段と拡大しています。そこで今回は、さまざまな種類の半導体を企画・製造する半導体メーカーをご紹介します。
フラフィック処理をおこなう半導体GPUの世界的トップ企業
[NVDA/NASDAQ]エヌビディア米国カリフォルニア州サンタクララに本社をおく、ディスクリートGPUの設計を手掛ける世界的なトップ企業です。PC向けグラフィックプロセッサ「GeForce」とメモリ製品を販売するほか、ワークステーション向け「Quadro」、高性能コンピュータ向け「Tesla」や「3DVision」、モバイル通信向けに「Tegra」を展開しています。製造するGPUは、ゲーム用ハイエンドPC、データセンター、自動車のインフォテインメント・システムなど、さまざまな最終市場で使用されています。近年では、ゲームなど従来のPCグラフィック・アプリケーションから、同社のGPUの高い性能・機能を活かせる人工知能(AI)や自動運転など、より複雑で有利な収益機会となる分野に注力し、事業を拡大しています。同社の事業は、e-Sportsの流行や人工知能研究やディープラーニング研究、また自動運転システムの開発で活かされています。
PCおよびデータセンター向けのマイクロプロセッサーを設計[INTC/NASDAQ]インテル
製品およびテクノロジーの設計と製造をおこなう、世界最大級のロジック半導体メーカーです。マイクロプロセッサーx86シリーズを開発し、世界のPCおよびデータセンター市場向けにマイクロプロセッサーを設計および製造しています。セグメントは、ワークロード最適化プラットフォームを開発するデータセンターグループ、高性能コンピューティングプラットフォームを開発するモノのインターネットグループ、運転支援と自動運転ソリューションを提供するモービルアイ、メモリおよびストレージ製品を提供する不揮発性メモリソリューショングループ、そしてプログラム可能な半導体、主にFPGAおよび特定用途向け集積回路および関連製品を提供するプログラマブルソリューショングループとなっています。クラウドへの移行によってサーバー向け事業が恩恵を受ける一方で、PC向け市場の停滞から、IoTや人工知能、自動車など新分野へ進出しています。
スマートフォンなどの通信に欠かせないチップの設計を手がける[QCOM/NASDAQ]クアルコム
ワイヤレス通信技術の開発・ライセンス供与、モバイル端末向けチップの設計を手がける企業です。デジタル通信技術と呼ばれる符号分割多元接続(CDMA)の開発と商業化に従事しています。同社が所有する主要な特許技術は、3G/4G移動通信システムのバックボーンネットワークとして無線通信の標準技術となっており、保有する知的財産は事実上すべて無線通信機器メーカーとライセンス契約が結ばれています。また、5Gネットワーク・テクノロジーでも市場のリーダー的地位を有すると同時に、世界最大のワイヤレスチップのベンダーとして、高性能モバイルを製造するほぼ全ての企業に最先端のプロセッサーを供給。また、スマートフォン向けのRFフロントエンドモジュールや自動車やIoT市場向けのチップ、データ通信、衛星利用測位システムためのCDMA端末用モデムチップセット、ソフトウエア、テスト機器を携帯端末メーカーや通信事業者に提供しています。
パワー半導体の製造で世界第2位を誇る半導体メーカー[ON/NASDAQ]オン・セミコンダクター
パワー半導体、アナログ半導体、およびセンサーの大手サプライヤーです。センサー、電力管理、接続性、カスタム、システムオンチップ、アナログ、ロジック、タイミング、ディスクリートデバイスのポートフォリオを提供しています。電力制御や省エネなどに使うパワー半導体では世界第2位となっており、この分野が同社の成長ドライバーでもあります。また、アナログ半導体、ミクスド・シグナル半導体、高周波回路などのASG、イメージセンサーを中心に各種センサーなどのISGも事業化しています。ディスクリート・トランジスタで世界第2位のサプライヤーであり、またパワー半導体IC事業も手掛けています。さらに同社は、自動車市場において、自律走行自動車に搭載される画像センサーのサプライヤーとしても最大規模を誇ります。自動車市場、産業市場、通信市場に焦点を当てる一方で、消費者市場やコンピューティング市場への事業エクスポージャーを削減しています。
アナログ半導体の開発・製造を手がける世界的大手企業[TXN/NASDAQ]テキサス・インストゥルメンツ
テキサス州のダラスを拠点とする、アナログ半導体製造の世界大手です。半導体を設計、製造し、世界中の電子機器設計者やメーカーに販売。アナログおよびエンベデッド・プロセッシングなどのセグメントで事業を展開し、中核的技術である組み込みプロセッシング製品や、ミックスド・シグナル&アナログ製品、標準ロジック製品等の開発・供給をおこなっています。アナログ事業の製品ラインは、パワーとシグナルチェーンがあります。パワー分野では電子システムの電力管理を支援する製品、エンベデッド・プロセッシング事業ではマイクロコントローラー、DSP、アプリケーション・プロセッサーなどを扱っています。またDSP事業では、デジタルデータを処理するために数学的な計算をおこないます。同社の売上高の95%は半導体が占めており、残りの5%が電卓です。ワイヤレス通信機器やさまざまな電子応用機器に搭載されるプロセッサーやマイクロコントローラーでも大きな市場シェアを有します。
まとめ:技術革新で半導体のさらなる需要増加に期待
EVや人工知能といった最新技術を搭載したモノやサービスの普及により、半導体業界においてはパワー半導体など新たなトレンドが発生していると考えられます。
ただし、半導体にはサイクルがあるため各企業の業績やトレンドはしっかりリサーチすることが重要です。もし自分で分析するのは難しい、見込みのある業界や企業へプロに投資してもらいたいという場合は、ファンドへ投資することも検討してみてはいかがでしょうか。
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≪参考≫
https://media.monex.co.jp/articles/-/17187
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB177IB0X10C22A2000000/
https://strainer.jp/companies/8778
https://jp.reuters.com/companies/INTC.OQ
https://strainer.jp/companies/9076
https://www.teldevice.co.jp/semiconductor/manufacturers/ti/#:~:text=%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%84%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%84%EF%BC%88TI%EF%BC%89%E7%A4%BE,%E5%89%B5%E9%80%A0%E3%81%AB%E8%B2%A2%E7%8C%AE%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/profile/QCOM
https://jp.reuters.com/companies/ON.O
https://jp.reuters.com/companies/TXN.OQ



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