ユニティ・ソフトウエア|メタバース後押しで注目されるゲームエンジン開発会社

[U/NYSE]Unity Software Inc.
https://www.unity.com
業種:ソフトウェア

目次

沿革・会社概要

ユニティ・ソフトウエア【U】は、2014年にジョン・リカテロ氏が共同創業者のデイビット・ヘルガソン氏からCEOの職を引き継ぎ、ゲームエンジン以外の領域にも業務を拡大していったゲームエンジン開発会社です。対話型のリアルタイム3Dコンテンツを作成および操作するためのソフトウエアプラットフォームを提供しています。プラットフォームを使用して、携帯電話、タブレット、PC、コンソール、ならびに拡張・仮想現実デバイスのための対話型リアルタイム2Dおよび3Dコンテンツを作成、操作、収益化できます。

作成されたコンテンツは、リアルタイムにユーザーの行動とフィードバックに即座に適応可能です。同社の製品は、ゲーム業界、建築・建設業界、アニメーション業界、デザイン業界で用いられており、米国、グレーターチャイナ、中東・アフリカ、アジア太平洋で事業を展開しています。

セグメント情報

◎Operate Solutions事業
売上(百万USD)
FY20  471
FY19  293

ユーザーがつくったゲームをホスティングし、課金を助けるサービスを提供。クリエイターに対して売上高を折半する方式が基本となっており、一部は従量課金方式もあります。

◎Create Solutions事業
売上(百万USD)
FY20  231
FY19  169

ユーザーがつくった2Dや3Dのゲームに対して、サブスクリプション型で課金販売する売上を計上しています。コンテンツの作成者、開発者、アーティスト、デザイナー、エンジニア、建築家がインタラクティブなリアルタイムの2D及び3Dコンテンツを作成するために使用するサービスを提供。また、企業などの大口顧客に対してはプロフェッショナル・サービスも提供しています。

◎Strategic Partnerships and Other事業
売上(百万USD)
FY20  70
FY19  80

大手テック企業の自社ソフトウェアおよびハードウェアと同社サービスを統合させ、定額、収益共有、ロイヤルティなどの各種料金体系に従って売上が計上されます。ゲーム構築プラットフォームとして最も人気があるため、FacebookやGoogleにとっては、それぞれOculusやPlay Storeと互換できることが極めて重要となっています。

直近決算情報

《FY21Q3(7~9月)11月10日発表》
売上:2億8600万USD(約324億円) 前年同期比 42.6%
純利益:-1億1500万USD(約-130億円) 前年同期比 20.4% 
ROE:-22.6%
ROA:-17.2%
PER:-倍
PBR:20.5倍
時価総額:40,374百万USD
(※PER、PBR、時価総額は12月10日株価より算出)

2021年第3四半期の売上高は2億8,630万ドルで前年同期比で43%増加し、ガイダンスを上回りました。併せて通年の収益ガイダンスを増やしています。CreateSolutions事業とOperateSolutions事業の収益はそれぞれ34%と54%増加、またStrategic Partnerships and Other事業の収益は3%減少しました。

社長兼最高経営責任者であるジョン・リカテロ氏は、「あらゆるタイプのクリエイターとデジタルアーティストが当社のサービスを利用して、リッチでインタラクティブなコンテンツを作成しています。2021年第3四半期には、新しい顧客を追加し続け、既存の顧客の中で事業を拡大し、強力な四半期を達成しました。また、世界中のクリエイターに数十のツールとアセットを提供することを目指して、WetaDigitalを買収する意向を発表したことで、アーティストとの関連性が大幅に向上し、長期的な成長見通しに向けて準備が整います」と話しています。

今後の展望

リカテロ氏はWetaDigitalの買収について、同社が「メタバース」を構築する後押しになると述べています。メタバースとは、人々がアバターとして交流できるデジタル世界について、ゆるやかに指し示す話題の概念のこと。「我々が目指すのは、どこにでもいる14歳の若者が、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムを映像化した際のピーター(・ジャクソン監督)と同様の創作活動ができて、創り出したキャラクターをメタバースに登場させられるような世界だ」と、リカテロ氏は語っています。

ゲーム業界を越えて事業を拡大する同社の野心は最終的に、日常生活のあらゆる場面に関連します。今後、同社がミックスドリアリティがメインのデジタル媒体となる時代へと向かうなか、あらゆるミックスドリアリティアプリケーションを構築するための主要プラットフォームとしての地位を保ち続けるなら、世界で最も重要なテック企業の1つとして注目を浴びることになるでしょう。しかし一方で、アップル、フェイスブック、グーグル、マイクロソフトは、今でこそ同社と協力関係にあるものの、いずれARにフォーカスした自社製エンジンでユニティと競合関係になる可能性があることも念頭に置く必要があります。

まとめ:メタバース市場の成長よる需要拡大が予想される

この記事では、ゲームエンジン以外の領域にも事業を拡大しているゲームエンジン開発会社、ユニティ・ソフトウエア【U】について詳しく解説しました。

ユニティ・ソフトウエアは、ゲーム開発エンジンの分野で独自の地位を確立しており、近年はメタバースにおいても注目を集めています。

同社は2021年第3四半期の売上高は前年同期比で40%以上増加と年々急成長を続けており、時価総額は1,000億ドルを超える評価となっています。

メタバース市場の成長に伴い、同社の需要も拡大することが予想されることからも、今後も成長が期待されます。

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《参考》
https://diamond.jp/articles/-/247942
https://jp.techcrunch.com/2020/09/23/2020-09-10-how-unity-built-a-gaming-engine-for-the-future/
https://forbesjapan.com/articles/detail/44527
https://jp.investing.com/equities/unity-software-inc
https://investors.unity.com/news/news-details/2021/Unity-Announces-Third-Quarter-2021-Financial-Results/

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