S&P500種株価指数が2021年3月以来の大幅安を記録したワケとは?

s&p500

アメリカ現地時間の2021年10月4日月曜日、S&P500種株価指数が4,300.46ポイントまで値下がりし、2021年3月以来の大幅安を記録しました。その後木曜日までに4,399.76ポイントまで値を戻しましたが、現在も不安定に推移しています。米国株は総じて弱含みで推移していますが、その背景には一体何があるのでしょうか。

金利上昇とテーパリングの開始

まず考えられるのが、アメリカの金利上昇と、米連邦準備制度理事会(FED)によるテーパリング(量的緩和策の縮小)開始の影響です。米連邦準備制度理事会のパウエル議長は、今年2021年11月にもテーパリングを開始し得ると発言しており、実際に開始される可能性が高いと見られています。テーパリングの株価への実際の影響については不透明ですが、一部の市場関係者は、一定のネガティブインパクトを受ける可能性を指摘しています。

中国恒大集団の債務問題の影響も

次に考えられるのが、中国恒大集団(Evergrande Group)の債務問題の影響です。総額33兆円もの巨額債務を抱える中国恒大集団ですが、先月9月23日と29日に米ドル建て社債の利払いを見送る事態に陥っています。いずれも30日間のグレースピリオド(猶予期間)がありますが、グレースピリオド内に支払いが出来なければデフォルト(債務不履行)となります。中国恒大集団のデフォルトの可能性が報じられた先月9月、S&P500種株価指数は最大2.9%下落しています。

中国恒大集団の経営破綻の米株式市場への影響については専門家の間でも意見が分かれていますが、米連邦準備制度理事会のパウエル議長は、「アメリカ企業の中国恒大集団へのエクスポージャーは限定的である」と発言し、2008年のリーマンショックのような混乱が生じる可能性は低いとしています。一方で、中国恒大集団のドル建て債券などを保有するアメリカ金融機関も存在しており、影響がまったくゼロであるとは考えにくいと言う声もあります。

エネルギー価格の上昇とサプライチェーン問題

また、現在進行中のエネルギー価格の上昇と、世界的なサプライチェーン問題も背景にあります。エネルギーの中でも、特に石炭の価格上昇が顕著で、中国、アメリカ、欧州各国などで石炭の奪い合い状態になっています。石炭の価格上昇により中国国内の発電コストが上昇し、中国各地で大規模な停電が発生する事態にもなっています。さらに、そうした混乱が全世界のサプライチェーンを寸断し、企業間物価の上昇をもたらす悪循環に陥っています。

エネルギー価格の上昇とサプライチェーン問題はインフレ圧力を強め、今後世界的なインフレ懸念が高まる可能性があります。今後のインフレ動向が、米株式市場を含めた世界中の金融市場に与える影響を注視する必要がありそうです。

(参照サイト)
https://www.cnbc.com/2021/09/29/stock-market-futures-open-to-close-newshtml.html
https://www.reuters.com/business/sp-500-ends-lower-after-us-september-jobs-miss-2021-10-08/
https://www.barrons.com/articles/the-stock-market-has-put-china-evergrande-concerns-behind-it-why-thats-a-mistake-51632493537

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

【DMM 株】口座開設
LINE証券

最近のコメント

    【DMM 株】口座開設
    LINE証券
    ページ上部へ戻る