ドルコスト平均法は、投資の基本的なテクニックのひとつです。今回は、ドルコスト平均法の概要やメリット、注意点について説明します。
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、長期投資に限り、毎月一定額積み立て方式で株購入を続ける投資方法です。これは、一気にまとめた金額を投資するのに比べて、非常にリスクは低く安全に投資ができると言われています。リスクを時間によって分散するという方法です。
ドルコスト平均投資方法を例を挙げて説明していきます。
A社、B社という2社の投資銘柄があるとします。
この2社に毎年一定額の1,000ドルを10回積み立てて投資をしていきます。仮にA社とB社の株価の変動が次のようになったとした場合、定額の1,000ドルで何口株の購入が可能かを下記に示しています。
購入株数
A社 1年目 100ドル 10口
2年目 200ドル 5口
3年目 500ドル 2口
4年目 500ドル 2口
5年目 500ドル 2口
6年目 500ドル 2口
7年目 1000ドル 1口
8年目 500ドル 2口
9年目 500ドル 2口
10年目 500ドル 2口
計30株
B社 1年目 100ドル 10口
2年目 50ドル 20口
3年目 50ドル 20口
4年目 20ドル 50口
5年目 20ドル 50口
6年目 50ドル 20口
7年目 50ドル 20口
8年目 20ドル 50口
9年目 20ドル 50口
10年目 50ドル 20口
計310株
1年目はA社、B社ともに100ドルで同じ株価でしたが、A社は株価上昇、B社は株価が下落。10年目地点で半分下がり、途中4年目、5年目では20ドルまで値下がりしています。
次に購入株数を見て行くと、A社は株価が上昇したために、購入可能株数が減ります、一方B社は、株価が値下がり、購入可能株数が増えています。10年目地点で、それぞれの株総数がA社が30株、B社の場合は310株 所有していることになります。
では、ここで株の売却をすることにします。すると合計額がA社が15,000ドル、B社が15,500ドルとなります。一件A社の方が株が上昇していて、より儲けが出ているように感じますが、B社と比べると実際はB社の方が利益が出ています。
このように、株価が下落しても、一定金額を続けて投資する事によりリスクを劇的に減らすことが出来ます。そうすることにより、リスクを分散し、株価の変動をいちいち気にせず安心して投資を続けることができます。
ドルコスト平均法のメリット・デメリット
では次にドルコスト投資法のメリットとデメリットをあげていきます。
ドルコスト投資法のメリット
・株価を気にせずどのタイミングでも投資が始められる
・株価が安い時に多数の株が購入できる
・積み立て投資なので、一気に多額を用意しなくても良い
・株価の変動相場をいちいち気にしなくてもよい
・株式変動のリスクを分散することができる
・タイミングを選べない初心者にとっては利用しやすい
ドルコスト投資法のデメリット
・あくまでも長期で一定額というのが絶対なので短気での利益は見込めない
・途中で売却をすると損する可能性は高い
・すべての銘柄に対する投資法ではない。株価の変動パターンにより向き不向きがある。
・利益は最終的な売却価格によるので、株価の下落率によってはマイナスになるリスクもある
このようにドルコスト投資法はメリットもありますが、それぞれの銘柄の特徴によって、この投資法が適用するかどうかは判断しないといけません。リスクが分散されるからといっても、損失のリスクが無くなるわけではなく、あくまでも株価変動の波に左右されることがへるという意味でのリスク分散です。どの投資法でもリスクは必ずついてきますので、責任を持って判断することが重要です。
まとめ:長期的な目線を持って複数の銘柄へ投資する
この記事では、基本的な投資テクニックの1つであるドルコスト平均法について詳しく解説しました。
時間をかけて一定の金額を定期的に投資するドルコスト平均法を使うことで、市場の変動に左右されずに長期的に資産形成ができることがメリットとして挙げられます。
一方で市場が急変動した場合マイナスになるリスクもあることには注意が必要です。
ドルコスト平均法の投資をする際は、複数の銘柄へ投資をしてリスクを分散しつつ、長期的な目線を持って資産形成をするとよいでしょう。



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