Zoomが上場以来ずっと無配当であるワケとは?

zoom

米国株投資の魅力の一つが配当です。アメリカの多くの上場企業は年に四回株主へ配当し、中には年率5%を超える配当を出す企業もあります。一方、ビデオ会議プラットフォーム開発のZoomは、2019年4月のNASDAQ上場以来今日までまったく配当をしていません。Zoomが配当をしない理由は何でしょうか。

上場以来無配当を続けるZoom

本記事執筆時点(2021年4月8日)、Zoom(Zoom Video Communications, ZM)の株は323.08ドルで取引され、比較的堅調に推移しています。2019年4月のNASDAQへのIPO価格が36ドルですので、IPOから今日までに株価が8.97倍になったことになります。

一方、Zoomは上場以来今日までまったく配当をしていません。Zoomの2020年度決算資料によると、Zoomの2020年度売上高は6億2265万ドル(約684億9150万円)で、経常利益2530万ドル(27億8300万円)となっています。2020年度末時点の現金および現金相当の保有残高は2億8313万ドル(約311億4430万円)ですので、配当を出そうと思えば出せそうに見えます。しかし、同社はあくまでも無配当を貫いています。なぜでしょうか。

配当よりも成長を重視する戦略

Zoomが無配当の理由は、同社が配当よりも成長を重視する戦略を採っているからです。つまり、株主に配当する事よりも、現金などのリソースを再投資し、事業規模と市場シェアの拡大を目指しているのです。

同様の戦略は、他の多くのテック企業が採用しています。例えば、Facebook、Netflix、Amazon、アルファベット(Google持株会社)の、いずれもまったく配当をしていません。いずれも時価総額ではアメリカを代表するトップクラスのメガカンパニーですが、完全に無配当を貫いているのです。

事業が成熟してから配当

アナリストの多くは、無配当のテック企業は、事業の成長が続く限り、無配当を続けると予想しています。特に、Zoomのようなスタートアップ企業で、今後の成長の余地が多く残されている企業が配当する可能性はほぼないと見ています。売上高6億2265万ドル程度の事業規模では、成長フェーズにおいてはまだまだアーリーステージにあると見られているのでしょう。

また、テック企業の多くは、成長戦略としてM&Aを多用する傾向にあります。FacebookなどもこれまでにInstagram、WhatsAppなどを買収し、多額の現金を使っています。Googleも同様にNest Labsなどに対する大型M&Aを行っています。市場の拡大期においては、企業同士のM&Aが盛んになる傾向があり、特にIT業界のように今後の市場拡大が確実な領域においては、M&Aの件数がさらに増加するのは間違いないでしょう。

市場の成長が続く限り、特に成長著しい企業に対しては、高配当を求めるのはお門違いであると言うべきなのかもしれません。Zoomの無配当は、そのことを示す好事例と言えるでしょう。

(参照サイト)
https://finance.yahoo.com/quote/ZM/
https://investors.zoom.us/static-files/28614884-1d63-477a-9148-a7039796f19c
https://www.spaceship.com.au/learn/why-some-tech-companies-dont-pay-dividends/

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