米10年国債利回りが過去14か月間で最高になったワケ

債権

現地時間の今週月曜日、アメリカ10年国債利回りが1.773%をマークし、過去14カ月で最高を記録しました。翌火曜日には1.724%にやや下げ、さらに本記事執筆時点(2021年3月31日)では1.733%をマークしています。アメリカの国債利回り上昇の背景には何があるのでしょうか。

超大型の財政支出の噂

米国債利回り上昇の直接の原因は、アメリカ政府による超大型の財政支出の噂です。バイデン大統領は、現地時間の今週水曜日に、経済の刺激とインフラ強化を目指す財政支出を発表する予定ですが、その規模が2兆ドル(約220兆円)から4兆ドル(約440兆円)に達すると噂されています。

バイデン政権は、わずか一カ月前に1.9兆ドル(約209兆円)規模の財政支出「アメリカ・レスキュープラン」を実施したばかりですが、合わせて3.9兆ドル(約429兆円)から5.9兆ドル(649兆円)という巨額のお金が投じられようとしているのです。そして、その財源である米国債の供給が増加し、金利の上昇を招いているのです。

株価は下落

一方で、米国債利回り上昇を受け、株価は下落しています。S&P500が前日比0.3%、ダウジョーンズ平均が前日比0.3%、NASDAQ総合が前日比0.1%と、それぞれ値を下げています。国債利回りが上昇すると、なぜ株価が下がるのでしょうか。

それは、株式投資のリスクを避け、安全な米国債へシフトして安定したインカムゲインを得ようという投資家のマインドが原因です。株式は値下がりする可能性がありますが、米国債は「安全資産」の代表格であり、アメリカ政府がデフォルト(債務不履行)する可能性はまず考えられないからです。

2021年第1四半期末時点のバランスシート

また、アメリカの多くのファンドマネージャーが、2021年度第1四半期の期末日を迎えるにあたり、バランスシートの「流動性」を増やしておこうとした可能性を指摘する声もあります。特に、機関投資家の多くは運用資産の流動性を重視し、そうした傾向が見られるとされています。

いずれにせよ、米国債金利上昇の直接の原因は、繰り返しますが、バイデン政権による超大型の財政支出です。バイデン政権で2回目となる財政支出の内容は明らかにされていませんが、「格差を是正し、アメリカのインフラストラクチャーを再構築し、気候変動に対応する」内容になることはほぼ間違いないでしょう。

また、バイデン政権のジェン・サキ報道官は、「労働者階級へ投資し、富裕層ではなく、彼らが報われるような税制改革を行う」ものになるともコメントしています。米国債金利の今後の動きと共に、バイデン政権の財政支出の内容についても注目です。

(参照サイト)
https://www.cnbc.com/quotes/US10Y
https://www.wsj.com/articles/treasury-yields-whipsaw-ahead-of-biden-spending-announcement-11617129501
https://www.cnbc.com/2021/03/30/us-bonds-treasury-yield-tops-1point77percent-hitting-14-month-high.html

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